アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、24年ぶりの復活を遂げた2020年FIA-F1世界選手権第12戦ポルトガルGPと、その翌週末にダブルヘッダーとして行われる第13戦エミリア・ロマーニャGPに先立って抱負を語った。

ピエール・ガスリーは8月のカタロニア・サーキットでの第6戦スペインGP以来、ムジェロでの不運なリタイヤを除いて優勝を含めた入賞街道を疾走しており、セバスチャン・ベッテルやカルロス・サインツを抑えてドライバーズランキング10位に付けている。

シミュレーターで準備「鍵になるのはフリー走行」

ピエール・ガスリー

ニュルブルクリンクはここ数戦のコース特性とは異なり僕らのマシン向きじゃなかったから土曜の結果はトリッキーだったけど、その分だけ決勝での6位という結果には凄く満足している。今のところ、チームとしての仕事ぶりに本当に満足しているし、マシンから最大限のパフォーマンスを引き出すために何が必要なのかについて週末ごとに理解を深めている。チームはできる限りの事をしてくれているから僕はハッピーだし、この勢いで次のレースに臨みたい。

僕はポルティマオに行った事がないんだけど、イモラでの週末に向けた準備と同じように、2日間に渡ってシミュレータで準備を重ねてきた。イモラに関しては何周か走った事があるけど、こうして未経験のコースに挑むのはワクワクするね。今年はすでに、レース経験のなかったムジェロでレースをしているし、ニュルブルクリンクでは初めてF1マシンでドライブした。こういう挑戦は本当に楽しい。

ポルティマオは高低差が大きく、変わったコーナーも幾つかあるし、凄く良さそうなコースのように思う。何年か前に幾つかのチームがテストで走行しているけど、実際にF1グランプリが開催されるのは今回が初めてだから、チームとして万全の準備を整えて、フリー走行で良い仕事をすることが重要になると思う。どうなるか楽しみだよ。

アルガルヴェ国際サーキットで行われたフェラーリXXプログラム

傾向として、僕らは日曜日にかなり力強いパフォーマンスを発揮できているから、多少予選で苦戦したとしてもポイントを争うことは可能だ。ニュルブルクリンクは本当に寒かったから、今回は普段通りのコンディションで週末を過ごせると良いね

ポルティマオでの週末の後はイモラに直行する事になる。6月にチームと一緒にフィルミングデーを利用してテストした際はほんの数周しか走れなかったけど、ここのトラックは走るのが本当に楽しかった。グラベルトラップや高速コーナー、ブラインドコーナー、それに高低差もある昔ながらのコースで、僕が好きなタイプのサーキットだった。

フリー走行が1回しかないから、予選と決勝に向けてマシンを適切にセットアップするのが大きな課題だけど、その分だけ週末は凄くエキサイティングになるだろうし、素晴らしいチャレンジだと思う。

ニュルブルクリンクでの金曜セッションが両方とも中止になってしまったから、奇しくも事前にこの2日間フォーマットを試す事になったけど、あの時は必要な事を全て消化できていたし、日曜日は本当に良いレースを戦う事ができた。イモラもドイツと同様に気温が低くなるみたいだから、同じように良い週末が過ごせる事を祈ってる。

イモラはチームの本拠地から最も近い距離にあるサーキットで、20kmほどしか離れていないんだ。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響でパドックへの入場が制限されているのは残念だ。もしそれがなければスクーデリア・アルファタウリの従業員の皆にガレージに来てもらって、自分達がファクトリーで取り組んでいる仕事の成果を生で現場で見てもらえる素晴らしい機会になったはずだからね。

とは言え、僕はいつものように最高のパフォーマンスを提供できるように全力を尽くすつもりだ。

ポルトガルGPの戦いの舞台となるのは、F1初開催を迎えるアルガルベ・サーキットだ。全長4,684m、コーナー数は15と、高低差が大きく現代的なサーキットという点においてはサーキット・オブ・ジ・アメリカズに似ているが、インテルラゴス・サーキットを彷彿とさせる部分もある。DRSゾーンはホームストレートの1箇所。

一帯は「アルガルヴェ・モータースポーツパーク」と呼ばれており、カートコースやオフロードコース、屋内スイミングプールやフィットネスセンターなどを擁する5つ星ホテルやビジネス・インキュベータなどを備える。

F1ポルトガルGPは、日本時間10月23日(金)19時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1ポルトガルGP特集