マドリンクのメインストレートを走行するマシンの一団、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝
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新規則下のF1で揺れるチーム内序列。「奇妙なシーズン」の“好調組”に共通点を見出すラッセル、一方で異論も

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ジョージ・ラッセル(メルセデス)が、2026年シーズンに入って変化したチームメイト間の力関係について、ドライビングスタイルに着目した見解を示した。これに対し、ランド・ノリス(マクラーレン)は異論を唱えた。

81ポイント差、今季の成否はスタイル次第?

アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は昨年、経験豊富なチームメイトに対して2倍以上のポイント差をつけられデビューイヤーを終えた。ラッセルの319ポイントに対し、アントネッリが持ち帰ったのは150ポイントだった。

ところが今季はここまでの14戦で12回の表彰台を獲得し、ドライバーズ選手権で支配的なリードを築いている。直近の第14戦スペインGPではチームメイトより約30秒前でフィニッシュし、ラッセルに対する選手権リードを81ポイントに広げた。

ラッセルはスペインGPを前に、「現実として、今は彼の方が僕よりいい仕事をしている」とチームメイトを評価する一方、メルセデス以外のチーム内の力関係にも目を向け、今季を「奇妙なシーズン」と評した。

満員のスタンドを背にサイド・バイ・サイドを繰り広げるメルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ、2026年9月6日(日) F1イタリアGP決勝(モンツァ・サーキット)Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

満員のスタンドを背にサイド・バイ・サイドを繰り広げるメルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ、2026年9月6日(日) F1イタリアGP決勝(モンツァ・サーキット)

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は昨年、最終戦までチームメイトとタイトル争いを繰り広げたが、今季はノリスに全く太刀打ちできていない。また、シャルル・ルクレール(フェラーリ)も一転してルイス・ハミルトンに対して劣勢に立たされている。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はダブルスコアをつけてチームメイトに対する優位を保っているものの、昨シーズン以前ほど圧倒的な差をつけているわけではない。昨季は421ポイントを獲得し、チームメイトであった角田裕毅に13倍近いポイント差をつけた。

「去年のオスカーとランド、シャルルとルイスの力関係や、これまでにマックスがあらゆるチームメイトに対して圧倒的だったことを考えると、今年は奇妙なシーズンだ」とラッセルは語った。

さらにラッセルは、自身とピアストリ、ルクレール、フェルスタッペンには、ドライビングスタイルに共通点があると分析。一方で、「キミ、ルイス、そしてランドは、みんなかなり似たドライビングスタイルだ」と述べ、今季好調な3人を別のグループに分類し、今シーズンの成績は個々の実力というよりはドライビングスタイルに左右されているとの見解を示した。

ノリス、ラッセルに反論「鍵は適応力だ」

ラッセルの見解について問われたノリスは、「僕がキミやルイスと同じように走っているとは思わない。ただ、2人とチームメイトになったことはないから、正確には分からないけどね」と語り、異なる見方を示した。

自身の好調については、「僕のドライビングスタイルがこのクルマに合っているとは、必ずしも言えないと思う。いろいろな走り方に適応できるから、このクルマをドライブできている。それが僕の強みだ」と説明した。

さらに昨シーズンを振り返り、「去年の初めは、クルマがオスカーにより合っていた。でも、適応していくことで、どうすればもっと上手く走らせられるか、ようやく理解できた。だからシーズン後半は良くなったんだ」と語った。

記者会見で手に質問に答えるランド・ノリス(マクラーレン)、2026年7月26日(日) F1ハンガリーGP決勝(ハンガロリンク)Courtesy Of McLaren

記者会見で手に質問に答えるランド・ノリス(マクラーレン)、2026年7月26日(日) F1ハンガリーGP決勝(ハンガロリンク)

ノリスは昨季、サマーブレイク開け直後の段階ではピアストリに絶望的な差をつけられていたが、後半戦で怒涛の巻き返しを見せ、最終的にチャンピオンを獲得した。

ただし、今季の好調はこうした前年の経験とは殆ど無関係だという。「今年のクルマは、去年と似たような走らせ方さえできない。去年の走り方は1%も持ち込めないんだ」とノリスは語った。

「僕は人生を通じて、毎年ドライビングスタイルを適応させてきた」

「たぶんジョージは、20年間ずっと自分のドライビングスタイルでうまくやってこれたんだと思う。でも、違うクルマに自分を合わせるつもりがないなら、それは単純に十分な実力がないってことだ」

ラッセル、走法改造へ決勝でも試行錯誤

もっともラッセルは、従来の走り方を変えずにシーズンを乗り切ろうとしているわけではない。「このクルマとタイヤで、自分が具体的に何に取り組まなければならないか、今ははっきり分かっている」と述べ、改善すべき点は把握していると主張した。

ただ、F1は他のスポーツとは異なり、レース週末以外に実走を通して練習を重ねることはできない。

「フリー走行の周回だけで新しいことを試すのは難しい。だからレース中でさえ、新しいテクニックを試しているんだ」とラッセルは語った。