セルジオ・ペレス、2025年を前にレッドブルF1早期退団
今年初めに2年の契約延長を発表したセルジオ・ペレスが、2025年シーズンを前にレッドブル・レーシングを早期退団することが2024年12月18日、正式に発表された。
角田裕毅とリアム・ローソンの名前が取り沙汰されている後任のレギュラー・ドライバーについてチームは、追って発表するとしている。
34歳のメキシコ人ドライバーは2021年にレッドブルに加わり、僚友マックス・フェルスタッペンの初のドライバーズタイトルにおいて決定的な役割を果たすなど活躍した。
しかしながら2024年シーズンはフェルスタッペンが圧倒的な強さでタイトルを獲得した一方、総獲得ポイントでフェルスタッペンの437点に対して152点と大差をつけられ、レッドブルは3年連続のダブルタイトルを逃した。
ペレスとレッドブルは双方合意の下で契約を解除するという形を取っており、ペレスにはこれに伴う補償が行われる見通しだ。
これによりペレスは2025年のF1シートを失った。しかしながら、F1史上8番目に多いキャリア281戦を誇るベテランドライバーは将来的なF1復帰の可能性を否定していない。
ペレスは声明を通して「レッドブルでの経験は忘れられないものだった」と述べ、「共に成し遂げた成功は永遠に記憶に残るだろう。記録を打ち立て、素晴らしい目標を達成し、数え切れないほどの素晴らしい人々と出会うことができた」と感謝を表した。
また、フェルスタッペンとレースを共にしたことを「名誉」とし、チームスタッフに対して「未来に向けての成功を祈る」と語った。特にメキシコのファンに感謝し、「また会おう。決して諦めないで」とメッセージを送った。
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ペレスを「並外れたチームプレーヤー」と称賛し、「彼は常に人気のあるチームメンバーであり、我々の歴史の中でかけがえのない存在だった。ありがとう、チェコ」と述べた。
F1復帰に向けたシナリオの一つは、2026年にグリッドに加わるキャデラックF1チームだ。フェラーリエンジンを搭載するカスタマーチームとして活動を開始するキャデラックは、プロジェクトリーダーとして経験豊富なドライバーを求めている。
ペレスの後任については数日内に発表される見込みだ。経験とコース上でのパフォーマンスという点では角田裕毅が優勢だが、有力候補は広くローソンと伝えられている。ただし角田裕毅はポストシーズン・テストで「優れたフィードバック」を通してレッドブルに感銘を与えており、ヘルムート・マルコもそれを認めている。
ペレスの退団により、RB改めレーシング・ブルズには今季のFIA-F2選手権でランキング2位に輝いたジュニアドライバーのアイザック・ハジャーが収まる見通しだ。