レッドブルのガレージで走行の準備をする角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト(ヤス・マリーナ・サーキット) (17)
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ヘルムート・マルコ、角田裕毅に対する”見当違いな評価”を指摘…迫るレッドブルの2025年ラインナップ発表

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レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅の技術的なフィードバック能力が過小評価されていると指摘し、F1ポストシーズン・テストを通じてチームに感銘を与えたことを明かした。

角田裕毅はアブダビでの最終戦後に行われたテストで初めてレッドブルの2024年型「RB20」をドライブした。パフォーマンスエンジニアリング責任者を務めるベン・ウォーターハウスは、角田裕毅の「優れたフィードバック」によって2025年仕様のタイヤに関する「有益な洞察」が得られたと高く評価した。

レッドブルRB20でヤス・マリーナ・サーキットを走行する角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト (9)Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブルRB20でヤス・マリーナ・サーキットを走行する角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト (9)

角田裕毅のシニアチーム昇格を妨げている要因の一つとして、フィードバック能力が挙げられることもあるが、マルコによればそれは見当違いだという。

墺SPEEDWEEKに寄稿した12月16日付のコラムの中でマルコは、「オフシーズンのテストでは角田裕毅がRB20をドライブした。チームは彼の技術的なフィードバックに満足していた。この点において彼は一般に言われているより遥かに優れている」と綴った。

テストを通じて角田裕毅は、レッドブルのマシンが自身のドライビングスタイルに合っているとして昇格に向けて強くアピールした。マルコによれば、レッドブルは今後も同様のハンドリング特性を継続する方針だ。

「マックス(フェルスタッペン)は現行グリッドの中で最速かつ最高のドライバーであるため、マシンの開発において彼の好みに合わせたドライビング特性を追求するのは当然のことだ」とマルコは説明した。

今回のポストシーズン・テストで角田裕毅が通常以上に注目を浴びたのは、セルジオ・ペレスのシートが危ぶまれる中、その後任候補に角田裕毅とリアム・ローソンの名前が挙げられていたためだった。

ペレスは2024年シーズンを好調にスタートさせ、6月には2年間の契約延長を勝ち取ったものの、その後はパフォーマンスが低迷。これによりレッドブルは3年連続のダブルタイトル獲得を逃す結果となり、クリスチャン・ホーナー代表はアブダビで、これ以上ペレスと共に戦う意思がないことを仄めかした。

契約に基づきペレスが来季もレッドブルで走るのか、それとも角田裕毅やリアム・ローソンが2025年のフェルスタッペンのチームメイトとなるのか。

レッドブルのドライバーラインナップについてマルコは「今後数日以内」に発表する予定だと明かす一方、「この件に関しては多くの憶測が飛び交い、補償に関する金額も取り沙汰されているが、それらは全くのナンセンスだ」とも記し、根拠のない噂を一蹴した。