F1イギリスGPで新型スリックタイヤを導入、予想外の事態を受け急遽決定…スペインGPでテストへ
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予想を遥かに上回るマシンの性能向上を受け、公式タイヤサプライヤーのピレリはF1第11戦イギリスGP(7月7日~9日)以降、新しい仕様のスリックタイヤを投入する。またこれに先立ち、第8戦スペインGPの初日フリー走行(6月2日)を使ってテストを行う。
開幕5戦を経て2023年型F1マシンが、プレシーズン段階でチームから提供されていたシミュレーションデータを遥かに上回る速度とダウンフォースを発揮している事が判明した。
例えば第5戦マイアミGPのポールタイムは昨年大会と比べて1.955秒も向上しており、マシン開発が今後も続く以上、シーズンを経るに従って更なる性能向上が見込まれる。
そこでピレリは、2024年の導入に向けて検討を進めていたマテリアルを使った新しいタイヤの導入を申請。国際自動車連盟(FIA)は、F1技術規則第10.8.3条に基づき仕様変更を承認した。
タイヤの構造に関しては前年の9月1日までに、コンパウンドに関しては前年の12月15日までに決定されるが、安全上の理由がある場合、FIAはシーズン中に仕様を変更する事ができる。
ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「開幕数戦を通じて2023年型マシンの性能が昨年よりも格段に向上していることが確認された。これは10チームすべての開発ペースが並外れていることの表れだ」と語る。
「例えばマイアミでは、ポールタイムが昨年より2秒近く速くなったが、予選だけでなくレースでも同じような進化が確認されている」
「我々はシミュレーションを通じて、ステークホルダーが指定するパフォーマンス目標を達成する製品を供給するだけでなく、潜在的な問題を予測し、迅速に対応することを常に目指している」
「新たなスペックのタイヤには、2024年に向けて開発が行われている素材が使用されており、他の技術パラメーターやサーキットでの挙動に影響を与えることなく、タイヤの耐久性を高めることができる」
「すべてのチームが公平な条件で新しい構造をテストできるよう、スペインGPのFP1およびFP2で1台につき2セットの追加タイヤを供給する」