ポールポジションを獲得してスタンドのファンにガッツポーズを掲げるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年9月3日F1オランダGP予選
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大激戦…フェルスタッペン、三つ巴を紙一重で制して母国ポール! 角田裕毅は堂々Q3 / F1オランダGP《予選》結果とダイジェスト

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2022年シーズンのFIA-F1世界選手権15戦オランダGPの公式予選が9月3日にザントフォールト・サーキットで行われ、地元出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季5回目、通算18回目、昨年大会に続く2年連続のポールポジションを獲得した。

ギアボックストラブルを経て中団に沈んだ初日を終え、レッドブルは一晩でクルマに革命を起こした。フェルスタッペンはQ1でトップ通過を果たすと、Q2は中古タイヤで2番手をマーク。最終Q3で1分10秒342のベンチマークを刻んだ。

FP3のリザルトが予感させた通りの大接戦だった。暫定ポールに立っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は最終ラップで自己ベストを塗り替えるも、タイトル争いのライバルに0.021秒の先行を許した。3番手はチームメイトのカルロス・サインツ。1000分の92秒にトップ3がひしめく激戦だった。

トップからコンマ3秒遅れの4番手にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いた。5番手につけたセルジオ・ペレス(レッドブル)のスピンによって、Q3最後のポール争いには絡めなかった。6番手にはもう一台のW13を駆るジョージ・ラッセルがつけた。

7番手は好調マクラーレンのランド・ノリス。8番手にはミック・シューマッハ(ハース)、そして9番手には今季4回目のQ3進出を決めた角田裕毅(アルファタウリ)が続く結果となった。僚友ピエール・ガスリーは11番手でQ2敗退を喫した。

ランス・ストロール(アストンマーチン)はQ3に駒を進めたものの、不運にもテクニカルトラブルに見舞われ、一度も走行できずにクルマを降りた。

ザントフォールト・サーキットを駆け抜ける角田裕毅(アルファタウリ)、2022年9月3日F1オランダGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

ザントフォールト・サーキットを駆け抜ける角田裕毅(アルファタウリ)、2022年9月3日F1オランダGP予選

予選Q1:驚異的な路面改善

FP3に引き続き晴天に恵まれ、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温26.4℃、路面38.8℃、湿度32%、気圧1010hPaのドライコンディションでスタートした。

公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC1、ミディアム(黄色)にC2、ソフト(赤色)にC3コンパウンドを持ち込んだ。

エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1は、路面状況が異常な水準で急速に進化し、タイムシートが慌ただしく入れ替わる展開となった。

角田裕毅は1回目の計測ラップがターン3のトラックリミットにより抹消されたが、最終アタックで驚きの3番手タイムを刻み、余裕を以てQ2に駒を進めた。

マクラーレンのランド・ノリスは5番手で突破を果たしたが、角田裕毅とのあわやの接触シーンを引き起こしたアンセーフリリース疑惑について、セッション終了後に審議が行われる。

トップ通過のフェルスタッペンと暫定2番をマークしたルクレールは1セットで計測を終え、ガレージ内で残りのセッションを静観した。

FP3で8番手タイムを残していたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)はターン13でコースアウト。19番手で敗退した。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:11.317 3
2 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:11.331 + 0.014 6
3 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:11.427 + 0.110 9
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:11.443 + 0.126 6
5 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:11.556 + 0.239 6
6 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:11.561 + 0.244 6
7 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:11.568 + 0.251 9
8 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:11.641 + 0.324 8
9 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:11.667 + 0.350 5
10 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:11.695 + 0.378 9
11 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:11.705 + 0.388 9
12 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:11.741 + 0.424 9
13 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:11.748 + 0.431 6
14 カルロス・サインツ フェラーリ 1:11.767 + 0.450 6
15 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:11.826 + 0.509 9
16 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:11.961 + 0.644 9
17 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:12.041 + 0.724 9
18 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:12.081 + 0.764 8
19 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:12.391 + 1.074 8
20 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:13.353 + 2.036 5

予選Q2:角田裕毅、今季4回目のQ3進出

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、開始直後にコース上に発煙筒が確認され、セッションは6分間に渡って赤旗中断を余儀なくされた。

レッドブル、フェラーリ、そして新品ソフトが1セットしか残っていないチームは中古タイヤを履いて1回目の計測に臨んだ。

フェルスタッペンは新品を温存しながらも、唯一10秒台に入れ込み再び暫定トップを記録。再び1セットで走行を終えた。フェルスタッペンを除く14台が2回目の計測を行った。

角田裕毅は中古タイヤを履いた1回目の計測で14番手に留まりノックアウト・ゾーンに。ただ、最終アタックで10番手タイムを刻んでQ3進出を果たした。

週末を通して速さを見せていたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は最終ラップで自己ベストを更新できず、13番手でまさかの敗退を喫した。ターン10でペレスに妨害されたと不満を訴えた。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 カルロス・サインツ フェラーリ 1:10.814 12
2 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:10.824 + 0.010 12
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:10.927 + 0.113 6
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:10.988 + 0.174 12
5 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:11.075 + 0.261 12
6 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:11.116 + 0.302 12
7 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:11.314 + 0.500 13
8 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:11.416 + 0.602 14
9 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:11.420 + 0.606 15
10 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:11.428 + 0.614 15
11 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:11.512 + 0.698 15
12 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:11.605 + 0.791 12
13 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:11.613 + 0.799 11
14 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:11.704 + 0.890 15
15 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:11.802 + 0.988 16

予選Q3:ペレスの黄旗に翻弄された3台

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3では、1回目の計測終えてルクレールが暫定ポールを獲得。1000分の59秒差の2番手にフェルスタッペン。0.192秒遅れの3番手にハミルトンが続いた。角田裕毅は中古タイヤで8番手を残した。

ルクレールは最終ラップのセクター2で自己ベストに遅れるも、全体を通しては100分の1秒を更新した。ただ、その背後からラップを始めたフェルスタッペンが僅差でこれを押し退けポールを奪取した。

地元の英雄の逆転ポールに観客が大歓声を挙げた直後、チームメイトのペレスがターン13の出口でスピン。イエローフラッグが振られた事で、角田裕毅とメルセデス勢は最後のラップをフィニッシュできなかった。

2022年F1オランダグランプリ決勝レースは日本時間9月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,307mのザントフォールト・サーキットを72周する事でチャンピオンシップを争う。

2022年F1第15戦オランダGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 1:11.317 1:10.927 1:10.342 12
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:11.443 1:10.988 1:10.363 18
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:11.767 1:10.814 1:10.434 18
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:11.331 1:11.075 1:10.648 18
5 11 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 1:11.641 1:11.314 1:11.077 19
6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:11.561 1:10.824 1:11.147 18
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:11.556 1:11.116 1:11.174 18
8 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:11.741 1:11.420 1:11.442 21
9 22 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 1:11.427 1:11.428 1:12.556 21
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:11.568 1:11.416 14
11 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 1:11.705 1:11.512 15
12 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:11.748 1:11.605 12
13 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:11.667 1:11.613 11
14 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:11.826 1:11.704 15
15 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:11.695 1:11.802 16
16 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:11.961 9
17 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:12.081 8
18 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:12.319 9
19 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:12.391 8
20 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:13.353 5

コンディション

天気晴れ
気温26.4℃
路面温度38.8℃

セッション概要

グランプリ名 F1オランダGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ザントフォールト・サーキット
設立 1948年
全長 4307m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

F1オランダGP特集