ロウズヘアピンを走行するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年F1モナコGPにて
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2021 F1モナコGP 決勝グリッド︰1ストッパー必至、フェルスタッペン逆転優勝の鍵はオーバーカット

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モンテカルロ市街地コースで開催される2021年シーズンのF1世界選手権第5戦モナコGPの決勝スターティング・グリッドが国際自動車連盟(FIA)より発表された。

今週末はアルファタウリ・ホンダの角田裕毅とハースのミック・シューマッハが各々ギアボックスを交換。前戦リタイヤの角田裕毅は降格ペナルティの対象外で、シューマッハは最後尾スタートであるためグリッドへの影響はなかった。

また、予選でクラッシュしたフェラーリのシャルル・ルクレールはギアボックス交換が懸念されていたものの、チームは日曜朝の再度の検査を経て信頼性に問題はないと判断。事故当時のギアボックスをレースで使用する事を決めたため、こちらもグリッドへの影響はなかった。

ポールポジションはルクレール。2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)で、2列目にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)とカルロス・サインツ(フェラーリ)が並ぶ。上位10台はいずれもソフトスタートだ。

追い抜き困難なモナコのタイヤ戦略は原則的に1ストッパーのみとなる。事故やアクシデントなどの理由でセーフティーカーが導入されれば、全車が一斉にピットになだれ込むものと予想される。

スタート直後にセーフティーカーが導入されない限り、恐らくハードタイヤ(C3)の出番はないだろう。ソフトとミディアムが主流になるのは間違いない。ピレリは最速のレースストラテジーをソフト(27-35周)からミディアム(45-51周)へとつなぐ1ストップだと予想する。

ポジションアップの鍵はオーバーカットだ。低速のモナコは原則としてタイヤのデグラデーションが非常に低いため、アンダーカットを機能させる事が難しい。故に、抜けないモナコでライバルを逆転するにはオーバーカットが武器の一つとなる。

例えば逆転優勝を狙うフェルスタッペンの場合、ルクレールがピットインした後にクリーンエアーの下でペースを上げてタイムを稼げれば、次にピットインした際にトップに躍り出る事も可能だろう。全ては状況次第だが。

早い段階でセーフティーカーが導入されない限り、上位勢はピットイン後のクリーンスペースを求めて好機を待つ事になるだろう。この場合、可能な限りスティントを引っ張る事になるだろうが、周回遅れに遭遇してペースを落とさざるを得なくなる可能性が高まるため、判断は簡単ではない。

2021年 F1モナコグランプリ決勝レースは、日本時間5月23日(日)22時にスタート。1周3340mのモンテカルロ市街地コースを78周する事でチャンピオンシップを争う。

F1モナコGPスターティンググリッド

Pos No Driver Team Qualifying
1 16 C.ルクレール フェラーリ 1(-)
2 33 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 2(-)
3 77 V.ボッタス メルセデス 3(-)
4 55 C.サインツ フェラーリ 4(-)
5 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 5(-)
6 10 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ 6(-)
7 44 L.ハミルトン メルセデス 7(-)
8 5 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス 8(-)
9 11 S.ペレス レッドブル・ホンダ 9(-)
10 99 A.ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 10(-)
11 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 11(-)
12 3 D.リカルド マクラーレン・メルセデス 12(-)
13 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 13(-)
14 7 K.ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 14(-)
15 63 J.ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 15(-)
16 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 16(-)
17 14 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー 17(-)
18 6 N.ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 18(-)
19 9 N.マゼピン ハース・フェラーリ 19(-)
20 47 M.シューマッハ ハース・フェラーリ

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