ルイス・ハミルトン、”大惨事”のF1モナコ予選で”優勝の可能性なき”7番手…メルセデスと「厳しい話し合いが必要」
メルセデスのルイス・ハミルトンは7番手に終わった5月22日のF1モナコGP公式予選を振り返り、優勝の可能性が潰えたとしてセッションを「大惨事」と総括。「なすべき事ができていなかった」として、チームと「厳しい話し合いが必要」だと訴えた。
4戦を終えて2位マックス・フェルスタッペンに14点差でチャンピオンシップをリードするハミルトンは、モンテカルロ市街地コースでの予選でポールタイムから0.749秒落ちの7番手という最悪の結果に終わった。
今週末のメルセデスW12は弱点であるタイヤへの熱入れに関する問題を抱え、タイヤを上手く機能させていたフェラーリやレッドブルに及ばぬパフォーマンスに甘んじ続けていた。
更に悪いことに、土曜のモナコは上空一面を雲が覆う天候で、セッションは路面温度が初日より15度近く低いコンディションの中で行われた。
予選を終えたハミルトンは「やるべき事ができていなかったり、すべきでない事が行われていた」と述べ、こうした事態に遭遇するであろう事を事前に予想できていなかった事が問題だと不満をあらわにした。
また「このサーキットはエネルギーが少なく、高速コーナーがなく、加えて今日はかなり気温が低かった」と述べ、W12が抱えている課題、つまりタイヤに素早く熱を入れる事ができないという車体特性の悪い面が露呈したと説明した。
「今日の疑問点はタイヤだ。予選を通してずっとタイヤが機能しなかった。なぜなのか、その答えは分からない。なんとなくは分かるんだけど…」
この点において、ポルトガルで同様の問題に苦戦していたバルテリ・ボッタスは上手くタイヤを機能させていたようだ。ハミルトンは「バルテリの方が良い仕事をしていた」と舌を巻いた。
当のボッタスは「僕らのクルマはメカニカル的にこの手のサーキットとの相性が悪く、タイヤを温める事に苦しんでいた」とハミルトンの意見を追認する一方、FP3を終えて施したセットアップ変更が功を奏し「予選ではフィーリングが改善していた」とチームの努力を讃えた。
チーム代表を務めるトト・ウォルフは予選後のブリーフィングを終えて、まだ詳細は完全に解明できていないとしながらも、パフォーマンスが引き出せなかった原因がタイヤ温度にあった事を認め、「ルイスが自信を以てドライブできるようなクルマを用意できなかった」と反省の弁を口にした。
2021年 F1モナコグランプリ決勝レースは、日本時間5月23日(日)22時にスタート。1周3340mのモンテカルロ市街地コースを78周する事でチャンピオンシップを争う。