
波乱の2台DNS・1台失格…ノリス今季初Vでマクラーレン1-2、ホンダ勢完走 / F1マイアミGP 2026《スプリント》結果と詳報
2026年FIA-F1世界選手権第4戦マイアミGPのスプリントレースが、現地時間5月2日(土)に行われ、ランド・ノリスがポール・トゥ・ウインを果たした。オスカー・ピアストリが2位に入り、マクラーレンは2025年ハンガリーGP以来となる1-2フィニッシュを達成した。
これは、ノリスとマクラーレンにとって今季初勝利というだけでなく、メルセデス以外のチームによる今シーズン初勝利ともなった。
マイアミは近年、マクラーレンにとって流れを変える場所になっている。2024年にはノリスがここでキャリア初優勝を挙げ、2025年には同一週末のスプリントとグランプリで1-2を達成した史上初のチームとなった。
メルセデス支配に終止符
Courtesy Of McLaren
ランド・ノリス(マクラーレン)を先頭に開始直後のコーナーに向かうマシン群、2026年5月2日(土)F1マイアミGPスプリント(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
5週間の中断を経て再開したF1は、マイアミ・インターナショナル・オートドロームで勢力図の変化を見せた。開幕から支配的な強さを示していたメルセデスに対し、アップデートを投入したマクラーレン、フェラーリ、そしてマックス・フェルスタッペンのレッドブルが前線に加わった。
その中で、スプリント予選のポールポジションを獲得したのは現役ワールドチャンピオンのノリスだった。2番手にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。
スプリント本番前には、前日に死去したモータースポーツとパラリンピックのレジェンド、アレックス・ザナルディを追悼する黙祷が行われた。感傷的な一幕を経て、19周、100kmの短距離レースが始まった。
ノリス独走、4秒差の完勝
スタートでノリスはポールポジションの利点を着実に生かし、トップでターン1を死守。その後は混乱に巻き込まれることもなく、クリーンエアの中でレースを組み立てた。
背後ではアントネッリが再びスタートで苦しみ、2番手から4番手へ後退。ピアストリとシャルル・ルクレール(フェラーリ)が先行し、アントネッリはチームメイトのジョージ・ラッセルにも迫られた。
ノリスは周回を重ねるにつれてピアストリとの差を広げ、チェッカー時点では約4秒のリードを築いた。スプリントとはいえ、マクラーレンのレースペースが明確に表れた勝利だった。
ノリスはレース後、チームの仕事を称えた。
「いいレースだった。スプリントとはいえ、トップに戻れてうれしい。僕らにとっていい一日だった。アップグレードを持ち込んでくれたチームは本当に大きな仕事をしてくれた。みんな同じようなことを言っているように聞こえるけど、僕らのものは今週末、本当に助けになっている。だからチームのために結果を出せてうれしい」
ルクレール及ばず、アントネッリは降格
ルクレールはレースの多くの時間帯でピアストリから1秒以内にとどまり、2位争いにおいてプレッシャーをかけ続けた。だが終盤、ピアストリを追う中でワイドに膨らみ、最終的にピアストリから2.5秒遅れの3位でフィニッシュした。
Courtesy Of McLaren
2位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)と優勝したランド・ノリス(マクラーレン)、3位シャルル・ルクレール(フェラーリ)、2026年5月2日(土)F1マイアミGPスプリント(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
一方、メルセデス勢はチーム内で攻防を繰り広げた。7周目の終わり、ラッセルはバックストレートでアントネッリのスリップストリームに入り、ヘアピンで4番手を奪った。
翌周、アントネッリはターン11のブレーキングでポジションを取り返したが、その後、複数回のトラックリミット違反で黒白旗を受け、終盤の追加違反によって5秒ペナルティを科された。
結果、アントネッリはチェッカー時点では4位だったが、最終6位に降格した。ラッセルは4位、フェルスタッペンは5位に繰り上がった。
フェルスタッペンとハミルトン再燃
マクラーレンがレースを支配する一方、コース上の視線を集めたのはフェルスタッペンとルイス・ハミルトン(フェラーリ)の攻防だった。両者はオープニングラップから6番手を争い、ホイールを当てるような接近戦を演じた。中盤にも再びバトルが起きた。その緊張感は短いスプリントの中で際立った。
9周目、フェルスタッペンはターン11でハミルトンのイン側に飛び込んだ。ハミルトンは無線で「マックスはコース外に出て僕を抜いた」と訴えた。レッドブルはフェルスタッペンに順位を戻すよう求め、フェルスタッペンは一度ポジションを返した。
その後、フェルスタッペンは再び間合いを整え、数周後のターン17で今度はクリーンにハミルトンを攻略した。最終的にフェルスタッペンは5位、ハミルトンは7位でポイントを獲得した。
最後の1点はガスリー、ボルトレート失格
8位にはピエール・ガスリー(アルピーヌ)が入り、最後の1点を手にした。ガスリーはスタートでチームメイトのフランコ・コラピントをかわし、堅実にポイント圏を守った。
コラピントはスタート直後、ハミルトンとフェルスタッペンに挟まれる形で勢いを失い、その後はアイザック・ハジャー(レッドブル)との争いに巻き込まれた。
ハジャーは9番グリッドからスタートするも、開始直後に12番手まで後退。そこから追い上げ、終盤にはターン4で大胆なオーバーテイクを決めて9位を奪った。
ガブリエル・ボルトレート(アウディ)は好スタートで一時ポジションを上げたものの、最終的には11位でレースを終えた。ただ、エンジン吸気圧の違反により、レース後に失格処分が下された。スプリント後の技術検査で、圧力が最大上限の4.8barAを超えていたことが判明。規則第C5条3項2号に違反した。
ボルトレートの後方にはハースのエステバン・オコンとオリバー・ベアマンが続いた。オコンのマシンからはボディワークが飛ぶ場面もあった。
出火と未出走、アストンホンダ完走
レース前から波乱は起きていた。ニコ・ヒュルケンベルグのアウディはレコノサンスラップ中に出火し、コース脇に停車した。マーシャルが消火にあたり、12番グリッドは空席のままとなった。
アーヴィッド・リンブラッドもスタートできなかった。レーシング・ブルズの新人は、本来15番グリッドに並ぶ予定だったが、メカニックが規定時間を超えてマシン作業を続け、マシンをパルクフェルメに置かなかったため、ピットレーンスタートを命じられていた。だが、マシンがその後、ガレージから出ることはなかった。
タイヤ選択では、大半のドライバーがミディアムを選んだ。例外はソフトのアストンマーティン・ホンダ勢と、ハードのキャデラック勢だった。
アストンマーティン・ホンダ勢は、フェルナンド・アロンソが16位、ランス・ストロールが18位で完走を果たした。両者の間にはセルジオ・ペレス(キャデラック)が割って入った。バルテリ・ボッタス(キャデラック)は20位でチェッカーを受けた。
アレックス・アルボン(ウィリアムズ)は終盤、フロントウイング交換のためピットへ入り、19位でフィニッシュした。カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は14位、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)は15位だった。
全3ラウンド、計1時間が予定されるF1マイアミGPの公式予選は、日本時間5月2日(土)29時からマイアミ・インターナショナル・オートドロームにて行われる。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2026年F1第4戦 マイアミGP スプリントリザルト
| Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ノリス | マクラーレン | 19 | 29:15.045 | 8 |
| 2 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 19 | +3.766s | 7 |
| 3 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 19 | +6.251s | 6 |
| 4 | 63 | ラッセル | メルセデス | 19 | +12.951s | 5 |
| 5 | 3 | フェルスタッペン | レッドブル | 19 | +13.639s | 4 |
| 6 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 19 | +13.777s | 3 |
| 7 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 19 | +21.665s | 2 |
| 8 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 19 | +30.525s | 1 |
| 9 | 6 | ハジャー | レッドブル | 19 | +35.346s | 0 |
| 10 | 43 | コラピント | アルピーヌ | 19 | +36.970s | 0 |
| 12 | 31 | オコン | ハース | 19 | +56.972s | 0 |
| 13 | 87 | ベアマン | ハース | 19 | +57.365s | 0 |
| 13 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 19 | +58.504s | 0 |
| 15 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 19 | +59.358s | 0 |
| 15 | 14 | アロンソ | アストンマーティン | 19 | +76.067s | 0 |
| 17 | 11 | ペレス | キャデラック | 19 | +76.691s | 0 |
| 18 | 18 | ストロール | アストンマーティン | 19 | +77.626s | 0 |
| 19 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 19 | +88.173s | 0 |
| 20 | 77 | ボッタス | キャデラック | 19 | +89.597s | 0 |
| NC | 27 | ヒュルケンベルグ | アウディ | 0 | DNS | 0 |
| NC | 41 | リンブラッド | レーシングブルズ | 0 | DNS | 0 |
| 11 | 5 | ボルトレート | アウディ | 19 | +48.438s | 0 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 32℃ |
| 路面温度 | 53℃ |
| 周回数 | 19 |
セッション概要
| グランプリ名 | F1マイアミGP |
|---|---|
| セッション種別 | スプリント |
| セッション開始日時 |
サーキット
| 名称 | マイアミ・インターナショナル・オートドローム |
|---|---|
| 設立 | 2022年 |
| 全長 | 5412m |
| コーナー数 | 19 |
| 周回方向 | 反時計回り |