F1マイアミGPの「チーム代表パレード」廃案を喜ぶメルセデスのウォルフ

ドライバーズパレードで観客に手を振るレッドブル・レーシングのダニエル・リカルド、2018年10月28日F1メキシコGPにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

F1初開催のマイアミGPで計画されていた「チーム・プリンシパル・パレード(Team Principals’ Parade)」が白紙撤回された事を受け、メルセデスのトト・ウォルフ代表が歓迎する意向を示した。

当初F1は決勝を前に、チーム代表やオーナーが参加するパレードを計画していた。これはドライバーズ・パレードのチーム代表版といった位置づけで、ウォルフやクリスチャン・ホーナー(レッドブル)、マッティア・ビノット(フェラーリ)といった面々の参加が見込まれていた。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

プレスカンファレンスでマイクを握るメルセデスのトト・ウォルフ代表、2022年3月10日F1バーレーンテスト初日

F1では伝統的に、レースを前にドライバーたちがトラックの荷台やクラシックカーに乗り込みファンの前でパレードを行っている。米国ではNetflixの人気ドキュメンタリー「Drive to Survive」の影響でF1人気が高まっており、当初はチーム代表者が同じ役割を演じる予定となっていた。

だが、あらゆる要素をエンターテイメント化しようとするアメリカらしいこの企画は廃案となった。当のチーム代表側から反発があったためだとみられている。

Expressによるとウォルフは、パレードの中止について「残念ではない」「むしろ避けたかった」と述べ歓迎する意向を示すと共に「チーム代表やオーナーが観客に手を振るようなイベントはどうかと思う」と主張した。

「誤解しないで欲しくはないのだが、私はファンを愛している。だが一番前に立つべきはドライバーだ。彼らはアスリートであり、マシンを駆使して戦うグラディエーターだ。我々はそうではない」

この奇妙なアイデアについては、ドライバーの中にも眉をひそめる者があった。Speed Weekによるとマクラーレンのリカルドはパレードについて、チーム代表者達から「栄光の瞬間を奪いたいと思っているわけじゃないけど、少しやりすぎだと思うんだ。そうじゃない?」と指摘した。

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