マクラーレン、ダニエル・リカルドに4基目エンジンを投入…F1トルコGPで最後尾降格
マクラーレンは10月10日(日)のF1第16戦トルコGP決勝レースを前に、予選16番手のダニエル・リカルドに年間上限基数を超えるパワーユニット・コンポーネントを投入した。今季2度目のQ1敗退を喫した3号車MCL35Mのドライバーは最後尾からレースをスタートする。
F1トルコGPのスチュワードはテクニカル・デリゲートを務めるジョー・バウアーからの報告を受け、リカルドに最後尾スタートを言い渡した。リカルドは今季4基目となるメルセデス製ICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-Hを開封した。
メルセデスの今季型パワーユニットM12はICEに信頼性の問題を抱えており、既にバルテリ・ボッタスやルイス・ハミルトンらワークスのドライバーに加えて、カスタマーチームのウィリアムズ、ニコラス・ラティフィが年間割り当てを超えるPUを使用してグリッド降格ペナルティを受けている。
コンストラクター・ランキング3位につけるマクラーレンは土曜の公式予選でランド・ノリスが8番手、リカルドが16番手と奮わなかったが、これはチームにとって想定内の結果だった。
ノリスは「ザントフォールトと同じように、ここには長いエイペックスを持つコーナーがあって、僕らはそれに苦戦している」と語り、MCL35Mがイスタンブール・パークのコース特性にマッチしていないのだと説明した。
チームメイトのリカルドにとっては今季2度目のQ1敗退と、より厳しい結果となったが、チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは「ダニエルはイエローフラッグの影響で少し運がなかった」と責める事はなかった。
リカルドは7速260km/hで約6秒間の走行を強いられるマルチエイペックスのロングコーナー、ディアボリカ(ターン8)を含めた前半のセクターにフロントタイヤに負担が掛かるロングコーナーが多数ある点を指摘し、イスタンブール・パークは「僕らが最も得意とする場所とは言えない」と指摘した。
「追い抜いていけるかどうかは分からない」と語るリカルドのポイント獲得の望みは絶望的だ。ポイント獲得が期待できないとなれば、懸案のメルセデスエンジンを交換してペナルティ消化しておくのは得策と言える。