2018年F1中国GPの優勝トロフィーを手に喜ぶレッドブルのダニエル・リカルド
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ダニエル・リカルドの市場価値が急騰、マクラーレンが年俸22億円で引き抜きを打診

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ダニエル・リカルドの市場価値が急騰しているようだ。独Sports Bildが報じたところによれば、マクラーレンF1チームがレッドブル・レーシングのダニエル・リカルドに年俸2000万ドル、日本円にして約22億1200万円を提示。引き抜きのオファーを出しているという。

報道が事実だとして仮にリカルドがこれを受ける事になれば、現在の年俸600万ドルの3倍以上ものマネーを手にする事になる。現役F1ドライバーで最も多く稼いでいるのはスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルで推定6000万ドル(約66億円)、これにメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが5000万ドル(約55億円)で続いている。

Sports Bildは、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコがリカルドに対するオファーがあった事を認めたと報道。マクラーレンが毎週のように引き抜きを打診しているという。ただし、マルコは「ダニエルはハミルトンがサインするまで契約を決める事はないだろう」と述べ、リカルドの本命はメルセデスであると示唆した。

レッドブル・レーシングは先日、来季以降のエンジンパートナーにホンダを迎え入れる事を発表。不透明となっていたチーム事情がクリアになった事で、ドライバーズマーケットが動くとの見方が拡大。その最中での報道となった。

グリッドで最も笑顔の似合う陽気な28歳のオーストラリア人ドライバーは、今年限りでレッドブルとの契約が満了となっており、メルセデスあるいはスクーデリア・フェラーリへの移籍を希望しているとされる。マクラーレンは先日のルマン24時間レースで優勝を果たしたフェルナンド・アロンソの去就が不透明であり、ストフェル・バンドーンの契約も今季限り。来季シートはいずれも空白となっている。

マクラーレンはかつては栄華を誇ったものの、2013年以降はF1で1勝も出来ておらず表彰台からも遠ざかっている。近年の成績不振の原因をエンジンパートナーのホンダに押し付け今年ルノーと契約を結んだものの、表彰台はおろか未だに予選最終ラウンド進出すらおぼつかない。チーム内部には不穏な動きもあるようで、先行き怪しいのは誰の目にも明らかだ。

リカルドは、今回の契約は自身のキャリアを大きく左右しかねない重要なものだとして、F1ワールドチャンピオンを狙えるチームかどうかを判断基準にすることを明らかにしている。来シーズン、マクラーレンが選手権争いに加わる可能性は極めて低く、リカルドがマクラーレンに加入する可能性は乏しいと言える。

だが、マクラーレンが市場に対して明確な値付けをした事で、今後リカルドに接触する可能性のあるフェラーリやメルセデス、そして引き止めを図るレッドブルの各陣営は、必要以上に多くの札束を積む必要が出てくるものと思われる。マクラーレンは本気でリカルドを欲しがっているのだろうか?それとも…。