クリスチャン・ホーナー代表と話をするレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1メキシコGP予選にて
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口は災いの元…F1メキシコGPのポールが幻に…フェルスタッペンに3グリッド降格ペナルティ

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F1メキシコGPのレーススチュワードは公式予選を終えて、イエローフラッグを無視したとして、暫定ポールポジションを獲得していたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに、決勝での3グリッド降格ペナルティを科した。

この結果、フェルスタッペンのメキシコでのポールポジションは幻と消え、予選2番手のシャルル・ルクレールがポールとなり、セバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトンを従えて、27日の決勝を先頭でスタートする事が確定した。フェルスタッペンは4番グリッドからのスタートとなる。

26日土曜に行われた公式予選では、ポールポジションを決するQ3最終ラウンドでバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)がクラッシュ。最終コーナーには黄旗が振られ、セバスチャン・ベッテルやルイス・ハミルトンはアクセルを戻し減速。タイム計測を断念した。

しかしながらフェルスタッペンは、特にアクセルを緩めた様子もなく、破損したボッタスのマシンを横目に自己ベストを更新。暫定ポールポジションに輝いた。

当初FIA国際自動車連盟は、ミニセクター別のモニタリングを根拠として、フェルスタッペンを審議する予定はないとしていた。フェルスタッペンは、最終セクターの最後のセクションで自己ベストを更新しておらず、データ上では減速していたように見受けられたためであった。

ところが、予選後のトップ3会見で当時の状況を問われたフェルスタッペンは、事故発生の事実を認識していたとした上で「アクセルを緩めてはいない」と断言。この発言を受けFIAは、現地16時10分(日本時間27日午前6時10分)にフェルスタッペン及びチーム代表者を招集。3グリッド降格ペナルティの裁定を下した。口は災いの元とはよく言ったものだ。

スチュワードは声明の中で、フェルスタッペンが罰則対象となった理由を次のように説明した。

「33号車のドライバー(フェルスタッペン)は、77号車(ボッタス)がクラッシュした事及び、トラックの左側に車両が停止していた事を認識していたと認めたものの、黄旗が振られていた事には気付いていなかった。また、彼はイエローセクターで減速しなかった事も合わせて認めた」

「我々はスチュワードは、33号車の車載映像に黄旗がハッキリと映っている事を確認し、それが十分認識され得るものであった事を確認した。彼の前を走行していた5号車のドライバー(ベッテル)は、レギュレーションに従って速度を大幅に低下させている」

「利用可能なすべての証拠及びドライバーの主張を考慮して、スチュワードは3グリッド降格ペナルティと、2点のペナルティポイントを科す事とした」

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