ペレス以上にフェルスタッペンに接近できる可能性があるのは”2人”だけ、とレッドブルのマルコ
レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、セルジオ・ペレス以上にマックス・フェルスタッペンに接近できる可能性があるのはグリッド上に2人しか存在しないとする一方、それでも選手権3連覇が確実視される25歳のオランダ人ドライバーに勝てる者は誰1人として存在しないと主張した。
フェルスタッペンは2023年シーズンの開幕12戦で10勝を挙げサマーブレイクに突入した。タイトル争いにおけるリードは絶対的で、チームメイトのペレスに対して優勝5回分、125ポイントものリードを築き、セバスチャン・ベッテルが持つF1最多連続優勝記録(9回)に後一つに迫っている。
夏休み前の最終戦、F1ベルギーGPでマイアミ以来、7戦ぶりの2位表彰台に返り咲いたペレスについて、ポッドキャスト「F1 Nation」の中でマルコは「マックスに続く2位は勝利に等しいと言える」と語った。
「あるレベルで見れば、彼と張り合えるドライバーは他に存在しないだろう。もしかするとフェルナンド(アロンソ)やルイス(ハミルトン)の方が接近できるかもしれないが、今のところ彼に勝てる者はいないだろう」
レッドブルはベルギーGPで2台に同じ戦略を採用した。6番グリッドからの逆転優勝を飾ったフェルスタッペンは2位ペレスに対し、44周のレースの17周目以降に22.305秒ものギャップを築いた。これは単純計算で1周あたり約コンマ8秒という驚異的な数値だ。
このギャップにガッカリしていないのか?と問われたマルコは「ノーだ」と答え、「マックスが如何に優れているかを考慮に入れなければならない」と指摘した。
「彼はタイヤを温存していた。余力があった。レースを読むことができるし、その時点で彼がやっている事の遥か先を行っている。これは信じられないほどの能力だ」
スパでの勝利によってレッドブルは、単一シーズンの連勝記録で1988年のマクラーレン・ホンダを抜き、更には昨年末から続く連勝記録を13に伸ばして再びF1レコードを更新した。
「ピットストップや戦略、ドライバー達の活躍を含めて、チーム全体のパフォーマンスは信じられないレベルだった」とマルコは語る。
「それに我々は、マックスとGP(レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼ)との間の会話を楽しんだ」
勢いを維持するという点で、F1オランダGPまでのサマーブレイクはレッドブルにとって好ましいものではないかもしれないが、マルコは「私はこのまま行きたいが、メカニックのように本当にハードに働き続けてきたメンバーには回復のための時間が必要だ」と付け加えた。