
マルコが明かした「隠し玉」─レッドブル、切り札温存で”フェルスタッペン逆転F1タイトル”へ照準か
シーズン最終盤へと向かう米大陸ラウンドの初戦、第19戦F1アメリカGPで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が週末を完全制覇した。スプリントと決勝の両方でポール・トゥ・ウインを達成。首位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)との差を40ポイントにまで縮めたことで、逆転タイトルの可能性が”リアル”に現実味を帯びてきた。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはレース後、チームがまだ”切り札”を残していると明かし、終盤戦に向けたさらなるアップグレード投入を示唆。逆転タイトルへの強い意志を印象づけた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
シャンパンシャワーで優勝を祝うマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位ランド・ノリス(マクラーレン)、クリス・ジェント(レッドブル チーフメカニック)、2025年10月19日(日) F1アメリカGP決勝(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
マックス完全制覇でレッドブル復活
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での週末を終え、タイトル争いは一気に緊張感を取り戻した。残るレースは5戦と2つのスプリント。マルコはオーストリアの放送局『ORF』のインタビューで「いまは本当にチームの雰囲気がいい」と自信を滲ませた。
レースでは、1周目にシャルル・ルクレール(フェラーリ)がランド・ノリス(マクラーレン)をオーバーテイク。その後、残り5周までフェルスタッペンの防波堤となり、マクラーレンの追撃を阻んだ。
マルコは「ルクレールが我々のレースを楽にしてくれた」とレース展開を振り返った。
「我々にはまだ隠し玉がある」──投入時期は未定
今回のインタビューで最も注目を集めたのは、RB21の開発計画に関する一言だった。
「我々にはまだ隠し玉がある。いつ投入するかはまだ分からないがね」
具体的な導入時期は伏せつつも、終盤戦に向けて更なるアップグレードを計画していることを示唆した。
コンストラクターズ選手権で首位を走るマクラーレンが早々にMCL39の開発を打ち切った一方、レッドブルは「進化を続ける」姿勢を崩していない。マルコの言う”隠し玉”は果たして、フェルスタッペンの逆転タイトルを後押しするだろうか。
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決勝レースを前にグリッド上で会話するピーター・バイエル(レーシング・ブルズCEO)とヘルムート・マルコ(レッドブル・レーシング コンサルタント)、2025年10月19日(日) F1アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
「余裕は失われた」マクラーレンへの挑発
マルコはマクラーレンに対しても挑発的なコメントを残した。「もはや、いままでのような余裕がマクラーレンから失われたのは明らかだ。ピアストリも今日は少し苦しんでいたようだ」
「この状況が続いて欲しいところだね」
ピアストリは直近4戦連続で表彰台を逃している。現在、ドライバーズ・チャンピオンシップを4連覇しているレッドブルとフェルスタッペンの経験値が、プレッシャーの中で差を生む──マルコはそう見ているようだ。
Courtesy Of McLaren
5位フィニッシュを経てインタビューに応じるオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2025年10月19日(日) F1アメリカGP決勝レース(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
角田裕毅の躍進、チーム全体に広がる上昇気流
チーム全体の上昇機運の一翼を担っているのは角田裕毅だ。
来季のシート獲得に向けた大きな重圧にもかかわらず、グリッド順で後手に回りながらも、意識的にリスクを取る一方でクラッシュなどの致命的なミスを犯さず、着実にポジションを取り戻し、スプリントと決勝の双方で7位入賞を果たした。
マルコは角田について「スタートはとても良かったし、クリーンエアー下では競争力あるペースを見せていた。つまり、その点でも上向き傾向が見られる」と評価。「安定してきているし、それは選手権争いにおいて非常に重要なことだ」と続けた。
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決勝レースを前にパドックでレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコと話す角田裕毅、2025年10月19日(日) F1アメリカGP(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)
盤石体制「もはや苦手なサーキットは存在しない」
サマーブレイク明け以降のレッドブルは、まるで別のチームのようだ。マルコは、「もはや、我々が競争力を欠くサーキットは存在しない」としつつ、フェルスタッペンの特別さを強調する。
「仮にそういうコースがあったとしても、マックスがその差を埋めてしまうんだ。彼こそが違いを生む存在だ」
次戦メキシコGPは、高地エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。現時点の予報では雨が見込まれている。マルコは笑いながら「それはつまり、“絶対的フェルスタッペン・タイム”ということだ!」と期待を膨らませた。