
“屋台骨”揺れるレッドブルF1―ヘルムート・マルコ、2026年を前に離脱か…フェルスタッペン盟友の来季も不透明
最終戦アブダビGPで2025年のF1シーズンは閉幕したが、レッドブル・レーシングを巡る激動はまだ終わっていない可能性がある。2005年の参戦以来、チームの屋台骨を支えてきたモータースポーツ・アドバイザーのヘルムート・マルコが、今冬の協議を経てチームを離れる可能性が浮上した。
さらに、マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼも、個人的な事情により現在の役割から退く可能性があると報じられている。
2026年にエンジン・マニュファクチャラーとして新たなステージに上がるむレッドブル・レーシング。その組織図は、この冬の間に、再び大きく書き換わるかもしれない。
重鎮マルコ、レッドブル離脱の可能性を示唆
来年4月に83歳の誕生日を迎えるマルコはこれまで、現場の第一線から退く意思を明確に示したことはなかった。さらに現在の契約も2026年末までとなっているが、ここ数週間で状況が一転したようだ。
今夏にはチーム代表のクリスチャン・ホーナーが解任され、ローラン・メキーズが新たに代表へ就く混乱があった。親会社であるレッドブルGmbHの支配力が高まり、組織の転換が加速する中、マルコがF1の現場から完全に身を引くシナリオが検討されているようだ。
イギリスの専門誌『Autosport』によると、アブダビGPのパドックで去就を問われたマルコは、決定事項ではないとしつつも、進退について協議する予定と認めた。
「疑いの余地はないが、話し合いを持つことになる。その上でどうするかを決めるつもりだ。様々なことが複雑に絡み合っている。一晩寝て、それから考えるよ」
メキーズはマルコの功績に敬意を払いながらも、組織が変化を続けるのは当然の流れだと語った。
「ヘルムート(マルコ)だけに限った話ではないが、我々は常に互いに挑戦し合い、次のステップを模索する環境にいる。F1は止まっている世界ではない。技術面でも競技面でも、組織は常に調整し続けるものだ」
最近ではカタールGPで物議を醸す一件があった。マルコが公の場でアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を批判した直後、アントネッリに対して1000件を超える誹謗中傷メッセージが殺到した。
感情溢れたランビアーゼの胸中
不透明なのはマルコの将来だけではない。アブダビGP直後、ピットウォールで感情を抑えきれない様子のランビアーゼの姿があった。
今季、ランビアーゼは「個人的な事情」によりオーストリアGPとベルギーGPを欠場するなど、困難な一年を過ごしていた。報道によると、その「個人的な事情」が理由で、来季の役割が未だ確定していないとされる。
チームがフェルスタッペンに相応しい後任を確保できれば、ランビアーゼはレースエンジニアから離れ、サーキット帯同のシニアポジションに異動する可能性があるとされる。
長年のパートナーであり、友人でもあるランビアーゼの涙について、フェルスタッペンはレース後、こう語った。
「感情的な一年だった。詳細は言いたくないけれど、タフな年だったんだ。でも、あれほど情熱的な人と仕事ができて本当に幸せだよ。もちろん彼は僕のレースエンジニアだけど、僕は彼を友人だと思っている」
「チェッカーフラッグ後、彼が少し感情的になっていたのも無理はないと思う。この後、彼とゆっくり話をするつもりだ。彼にとって簡単な時期じゃなかったからね。困難な時でも決して諦めない手本となる人物と仕事ができて、ただただ誇りに思うよ」
激動の一年を走り切ったレッドブルだが、冬の間も静けさとは無縁のようだ。