シャルル・ルクレール(フェラーリ)、2024年F1日本GP
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

サインツは「一線を越えた」とルクレールが非難、F1中国スプリントでの”接触攻防”を巡るフェラーリドライバー達の見解

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2024年4月20日(土)に行われたF1第5戦中国GPのスプリントレースでの僚友カルロス・サインツについてシャルル・ルクレール(フェラーリ)は「一線を越えた」と不満をあらわにした。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を先頭とするDRSトレインの中で3位争いを繰り広げていた両者は残り3周、バックストレート終端のターン14に向けてホイールとホイールを接触させるサイドバイサイドを演じた。

アウト側にいたルクレールはコース外に追いやられる格好となったが、翌周にチームメイトを交わし、3.2秒のギャップを築いて4位でフィニッシュした。

サインツと話し合うとルクレール

レース後、一件について振り返ったルクレールは「正直に言えば、僕も過去に一線を越えたことがある。この手の事が起きた場合は普通、話し合いをする事になる」と切り出し、サインツの動きはあまりにアグレッシブだったとの考えを示した。

「過去に何度か同じような事があったけど、話し合いを経て上手くやってきた。だから今回も同じようにやれると思っているし、心配してはいないけど、今日の彼は少し、限界を越えていた」

「接触した当時の僕らは異なる状況にいた。僕はタイヤをかなりセーブしていたから、終盤に向けてペースがあったんだ」

一件の直前、3番手を走行するアロンソとサインツの肉弾戦が勃発した。同じDRSトレインに乗車していたセルジオ・ペレス(レッドブル)はこの機を逃さず、2台を交わす漁夫の利の3位オーバーテイクを決めた。

ルクレールは「ペレスを追い抜けなかったのは少し残念だけどしょうがない。3位の可能性があったわけだからね」と付け加えた。

釈明するサインツ

一方のサインツは、マックス・フェルスタッペンやアロンソとのバトルを通してタイヤが摩耗していたと説明し、必要に応じてチームメイトに謝罪する用意があると明かした。

「序盤、マックスに対してかなりプッシュしていたんだ。もし彼を交わせればレースに勝てる可能性が高いと分かっていたからね」とサインツは振り返る。

「それによっておそらくはタイヤを少しばかり酷使していまい、フェルナンドを捕まえるまでの残りのレースでマネジメントする事になった」

「ターン7のアウト側での動きはかなり良かったと思うんだけど、彼(アロンソ)はその後、ターン9に向けて一か八かの賭けに出た。その結果、僕ら双方のレースが台無しになってしまった」

「あの楽観的な動きで僕はダメージを負い、タイヤもかなり汚れてしまった。ポジションを守るためにできる限りの事をしたけど、滑り続ける状態だった」

「シャルルとちょっとした事があったけど、僕が何か限界を越えてしまっていたのなら謝る。ただ、今日は誰もが本当に激しくレースを戦っていたし、僕はクルマをコントロールするために最善を尽くしていた」

サインツとルクレールの一件はレースコントロールに記録されたが、審議に至ることはなく不問とされた。

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