角田裕毅、堪らず漏れた「もうこんなことは続けられない」―止まらぬ逆風に焦燥…”マックス級ペース”を結果で示せず14位

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2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レース。角田裕毅(レッドブル・レーシング)にとって、そのリザルト「14位(マクラーレン勢の失格で最終12位)」は、彼が期待していたものとはあまりにかけ離れた、残酷な結果だった。

フリー走行での輝き、予選での不可解な失速、そして決勝で連鎖した不運。レース後、角田の口からついにこぼれ落ちたのは、チームへの厳しい批判とも受け取れる言葉だった。

「ミスを含めて、僕らはもう、こんなことを続けるわけにはいきません。カタールに向けて立て立て直さなきゃダメだと思います」

「マックスより速かった」幻のパフォーマンス

週末の滑り出しは完璧だった。FP1では3番手タイムを記録し、僚友マックス・フェルスタッペンを0.038秒上回った。続くFP2、FP3でも、パフォーマンスランにおいて速さの片鱗を見せつけるラップを連発していた。

「FP1、FP2、FP3を通して、パフォーマンスランでマックスを上回るラップを何度も刻みました。これはおそらく、長い間なかったことです」と角田は胸中を語る。

「彼(フェルスタッペン)の強みが、予選で次元の違う走りをすることなのは分かっています。でも、僕も今回は予選に自信を持っていました」

シート争いの渦中にありながら、絶対王者と互角以上に渡り合えるという手応え。角田はラスベガスの週末をリードできる可能性すら感じていた。

内圧ミスとピット直後のVSC「全てが逆風」

だが、その期待はチームの初歩的なミスによって粉々になった。予選Q1、タイヤの内圧設定に誤りがあり、クルマは十分にグリップを得られない状態だった。結果は19番手。ドライバーの手には負えない“コントロール外”の出来事だった。

「予選ではチャンスを失ってしまいました。あれは完全に僕のコントロール外のことでした。厳しいです」

「少なくともペース自体は良い方向に向かっていますが、それを結果として示せず、本当に悔しいです」

決勝に向けてはパルクフェルメ規定を破り、6基目のICE(内燃エンジン)を含む新品パワーユニット一式を投入し、さらにセットアップ変更を敢行してピットレーンスタートを選択。逆転に賭けたが、不運は続いた。

1周目の多重クラッシュを経てハードタイヤへ交換した直後、2周目にVSC(バーチャル・セーフティーカー)が導入された。他車がVSC中にタイヤ交換を行う中、すでに交換を済ませていた角田は間接的にタイムを失い、さらに隊列の後方に飲み込まれたことで、ダーティエア(乱気流)に苦しむこととなった。

「全てが僕に逆風となっている気がします」と角田は肩を落とす。

パドックへ到着する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月22日(土) F1ラスベガスGP決勝(ラスベガス市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

パドックへ到着する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月22日(土) F1ラスベガスGP決勝(ラスベガス市街地コース)

ルーキーとの残酷なコントラスト

角田の苦境をより際立たせたのが、メルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリだ。

17番グリッドからのスタートに加え、不正スタートで5秒ペナルティを負いながらも、角田の翌周にハードタイヤへ交換した後、彼の9秒前方でコースに復帰。タイヤを巧みにマネジメントしながらも好ペースを維持し続け、最終的に5位入賞を果たした。

同じく後方からのレースで、アントネッリは5位、角田は14位。最終的に両者の差は56秒にまで拡大した。展開だけでは片付けられない明暗だった。

カタールが「最後のチャンス」か

チームメイトのフェルスタッペンが逆転優勝を遂げた一方で、角田が求めていた「結果」はまたも手からこぼれ落ちた。

週末序盤の速さについて、チームは評価してくれていると思うか。そして、結果は残せなかったが、それは来季シート争いにプラスになるのか。そう問われると、角田は慎重に言葉を選んだ。

「みんなも気づいてくれていると思います。ただ同時に、僕が求めているのは結果です。それはチームも同じだと思います」

2026年のシートはいまだ確定していない。ローラン・メキーズやヘルムート・マルコら首脳陣へのアピールチャンスは、最大でも残り2戦、1スプリントしかない。

「ミスを続けるわけにはいかない」という言葉は、チームだけでなく自らへの叱咤でもあり、キャリアを懸かる中での悲痛な叫びのようでもあった。次戦カタールGPは、角田裕毅のF1キャリアを左右する正念場となる。

マルコ、謝罪と悔恨「あってはならない」

ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とポジションを争う角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月22日(土) F1ラスベガスGP決勝(ラスベガス市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ルイス・ハミルトン(フェラーリ)とポジションを争う角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月22日(土) F1ラスベガスGP決勝(ラスベガス市街地コース)


2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季6勝目を挙げた。マクラーレン勢の失格により、2位はジョージ・ラッセル、3位はアンドレア・キミ・アントネッリと、メルセデス勢が残りの表彰台を占めた。

ロサイル・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦カタールGPは、11月28日のフリー走行1で幕を開ける。

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