F1王座争いに激震…マクラーレン勢がラスベガスGP失格、プランク違反で情勢急変―フェルスタッペン復帰し残り2戦は大混迷

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2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝で2位に入ったランド・ノリスと、4位に入ったオスカー・ピアストリというタイトル争いの当事者2名が、レース後の技術車検で規定違反となり、失格処分(DSQ)が下された。

この裁定により両者はリザルトから除外され、ノリスが抱えていた大幅リードは一気に消失。状況は劇的に変わり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)による“歴史的な大逆転タイトル”の可能性が再び現実味を帯び始めた。

わずか”0.1mmの摩耗”がもたらした失格

問題となったのは、マシンのフロア下部にあるスキッド(プランク)の厚みだ。これが、技術規則で定められた最小値9mmを下回っていたことが、FIAテクニカルデリゲートを務めるジョー・バウアーの報告により判明した。

2025年F1技術規則第3条5項9号eは「プランクアセンブリの厚さは新品時で10mm±0.2mmとし、これは均一でなければならない。摩耗を考慮して最低9mmまでは許容される。これは指定された穴の周辺部で検査される」と定めている。

スキッドはチタン製の滑材で、フロア最前部のいわゆる”キール”から後輪前方付近にかけてのフロア下にあるプランクに取り付けられている。

当初FIAは、ピアストリとノリスのマシン双方のスキッド厚は、右側前方部が8.88mm、右側後方部が8.93mmとしていたが、後にピアストリ車の方を訂正。右側前方部が8.96mm、右側後方部が8.74mmであったと説明した。なお、測定には、神奈川県に本社を構える株式会社ミツトヨのマイクロメーターが使用された。

マクラーレン側は次のような酌量要素を訴えたものの、技術規則の違反は明白であり、失格処分を回避することはできなかった。

  • 予期せぬポーパシング現象に見舞われたこと
  • 初日の天候不良によりテスト機会が限られたこと
  • 赤旗によりプラクティスが短縮されたこと
  • 違反の程度は2025年に発生した同規則違反の事例より軽微であること

なお、2025年のバーレーンGPでは、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)が同じスキッド摩耗の違反により失格となっている。

DSQでタイトル争いは大混戦へ

本来であれば、ノリスはラスベガスでの2位により、ピアストリに対して30ポイント、マックス・フェルスタッペンに対して42ポイントの大差をつけ、残り2戦に挑むはずだった。だが、2台が失格となったことで情勢は一変した。

ノリスのリードは大幅に削られ、両者との差はわずか24ポイント。フェルスタッペンも一気にタイトル争いの主戦線へ戻り、三つ巴の構図は一段と緊迫した空気に包まれることになった。

DSQ適用後の選手権順位 ポイント ノリスとの差
1. ランド・ノリス 390 –
2. オスカー・ピアストリ 366 24ポイント
3. マックス・フェルスタッペン 366 24ポイント

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レース終盤の「不可解な減速」

技術違反の報告が出る前から、マクラーレンには疑惑が向けられていた。

ノリスはレース終盤の4周で、トップのフェルスタッペンに対して約14秒ものタイムを失う極端な「リフト・アンド・コースト(惰性走行)」を行っていた。当初は、燃料がギリギリのため検査サンプル確保を優先したとも見られた。実際、無線では「燃料は大丈夫そうだ」とのやり取りがあった。

また、ノリスもレース後、「クルマにいくつかの問題があった」と語りながら、詳細を明かすことを避けていた。

さらにパルクフェルメでは、チーム代表アンドレア・ステラがFIAシングルシーター部門責任者のニコラス・トンバジスと話し込む姿が確認され、燃料関連の懸念が一時的に浮上していた。

だが、バウアーの技術報告書により、焦点は燃料ではなく「両マクラーレン車のプランク摩耗」にあったことが明らかになった。

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