罵り合い…エステバン・オコン、交錯フェルスタッペンに「マジで悪ふざけ」片や最前列もQ1敗退で意気消沈

予選を経てインタビューに応えるエステバン・オコン(アルピーヌ)、2023年11月18日F1ラスベガスGPcopyright FORMULA 1

5年前のブラジルGPでレース中の接触事故を巡り小競り合いを繰り広げたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とエステバン・オコン(アルピーヌ)は、初開催のF1ラスベガスGP予選で交錯。お互いを罵り合った。

Q1最終盤のターン14は10台近いクルマで混雑した。これは角田裕毅(アルファタウリ)がQ1ノックアウトの要因の一つとして説明したトラフィックだ。フェルスタッペンとオコンも巻き込まれた。

フライングラップに向けて両者は互いに理想的なトラックポジションを巡って争った。1分58秒の指定ラップタイムを超過する恐れがあったオコンは、最終コーナーを前にフェルスタッペンを交わしてターン1へと向かった。

だが、フェルスタッペンがレイトブレーキングでイン側に飛び込んだ事でターンインできず「コンマ5~7秒」を失った。オーバーランしたフェルスタッペンは計測ラップを諦めた。

両者痛み分けと言うのは適切ではないかもしれない。”痛み”の釣り合いは取れていなかった。

フェルスタッペンは事前に刻んだタイムでQ2に駒を進め、最終Q3で3番手をマーク。3基目のES投入により降格したカルロス・サインツ(フェラーリ)に代わってフロントロウを手にした。対してオコンはQ1敗退と相成った。

オコンは無線を通して「マジで悪ふざけだ…フェルスタッペンが狂ったようにターン1に飛び込んできた」とフラストレーションをあらわにし、フェルスタッペンはオコンに対して「なんて愚かで馬鹿なヤツなんだ」と罵った。

同じアルピーヌA523をドライブしたピエール・ガスリーは4番グリッドを獲得した。トラフィックの影響がなければオコンは少なくともQ1を突破した事だろう。レースエンジニアのジョシュ・ペケットはオコンに謝罪した。

Courtesy Of Alpine Racing

ガレージ内でクルマから降りるエステバン・オコン(アルピーヌ)、2023年11月17日F1ラスベガスGP

予選を経て、Q1での敗退はフェルスタッペンのせいだと思うか?と問われたオコンは「そうだね。実際、今シーズンは踏んだり蹴ったりで、いつも何かしらで不利な立場に立たされる」とうなだれた。

「ペナルティにしろ、コース上でのインシデントにしろ、衝突にしろ、何にしても毎回、苦労しっぱなしで翻弄されてばかりだ。何と言っていいか分からない」

「データを見る限り余裕で突破できるはずだった。ターン1での一件があった後もプッシュし続けた。タイムを縮められるかもしれないと思ってさ。あとちょっとだった。セクター1で失った分を踏まえるとね」

「かなり有望な予選になるはずだったのに。でもこれが現実だ」

「僕らは直線スピードが良いから、明日はそれを活かしてポジションを挽回してポイントが取れればいいけど」

アルピーヌはラスベガス市街地コースでの初日プラクティスを使い、2024年型のマシン開発を念頭に置いた「実験」的な試みに取り組んでいた。

その事が予選でのパフォーマンスに影響を与えたのか?と問われたオコンは「今日は普通のスペックに戻したんだ。だから関係ない」と答えた。

Courtesy Of Alpine Racing

アルピーヌA523をドライブするエステバン・オコン(アルピーヌ)、2023年11月18日F1ラスベガスGP


2023年F1ラスベガスGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。2番手に僚友カルロス・サインツが、3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。

決勝レースは現地11月18日(土)22時にフォーメーションラップが開始され、1周6,201mのラスベガス市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

F1ラスベガスGP特集

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