ピエール・ガスリー「本当に待ち侘びた」ホンダドライバーとして挑む3年ぶりの第二の母国戦

東京都内で行われた記者会見でマイクを握るピエール・ガスリー(アルファタウリ)、2022年10月5日F1日本GPCourtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは「本当に待ち侘びた」と述べ、ホンダドライバーとして臨む3年ぶりのF1日本GPに向けた強い決意を語った。

ガスリーにとって日本は特別な思い出のある場所だ。当初はGP2チャンピオンを獲得した翌2017年にトロロッソからF1デビューするものと見られていたが、ダニール・クビアトが契約を延長した結果、ホンダエンジンを積むチーム無限から日本のスーパーフォーミュラへ参戦した。

Courtesy Of Dutch Photo Agency/Red Bull

スーパーフォーミュラ最終鈴鹿での会見に臨んだピエール・ガスリー

突如放り込まれた異国の地でガスリーは、シートを逃した悔しさにひしがれる事なく、日本のカルチャーと精神に触れ、自らの知見と視野を広げ将来に備えた。ガスリーの口から以前、「第二の故郷」というフレーズが飛び出したのも十分に理解できる。

鈴鹿の前哨戦となった先週末のマリーナベイ市街地コースでのレースはチームメイトの角田裕毅共々、フラストレーションを抱える結果に終わった。

大量得点のチャンスと言える7番グリッドに着いたガスリーは、早期にインターミディエイトからミディアムタイヤに変更。これが仇となって10位フィニッシュと後退し、5ポイント分の得点を失った。

鈴鹿での週末に向けてガスリーは「特にシンガポールでは、コンストラクターズ争いにおいて大量ポイントを獲得する機会を逃してしまったわけで、週末のオペレーションに関してじっくりと見直さなきゃならない」と語った。

「正直に言えば、ドライ・コンディションとなった金曜の走行では、僕らはあまり競争力があるようには見えなかったけど予選は楽しめた」

「セットアップはレースでのチャンスを見据えたものだった。アストンマーチン勢を抑えて走れていたし、チャンスを最大限に活かせているかと思ったけど、スリックタイヤに交換するタイミングが早すぎて、そこから巻き返すことはできなかった」

「シーズン終了までに何度か好成績を残せる可能性があるわけだから、もっと良い仕事をしなきゃならない。まずは本当に待ち侘びた3年ぶりの日本GPからだ」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

東京でのメディアデーでマイクを握るピエール・ガスリー(アルファタウリ)、2022年10月5日F1日本GP

新型コロナウイルスの影響で2年連続の日本GP中止が決定した際にガスリーは「日本は僕が愛してやまない場所」であるとして「本当に悲しい」と肩を落とした。

それは特に、撤退を表明していたホンダにとっての最後の鈴鹿ランが実現しなかったためだが、肩書こそ違えどホンダは今年もテクニカルパートナーとしてガスリーと共に日本GPを戦う。

「鈴鹿は本当に素晴らしいコースだ。特に全てが高速コーナーで構成される第1セクターはね。間違いなく僕のお気に入りのコースのトップ3に入る」とガスリーは続ける。

「それにホンダのドライバーとしてファンの前で日本GPを戦うのはいつだって特別な思いがある」

「僕はホンダと共にF1のキャリアをスタートさせたドライバーだし、それ以前のスーパーフォーミュラ時代から共にレースをしていた」

「日本のファンからたくさんの熱いサポートを受けてきた事もあって、ここ数年、日本でレースができなかったのは本当に残念だった」

「僕は日本の文化が大好きだし、東京や食べ物も大好きだ。例えこの話題はユーキの専門だとしてもね! だから今回、日本でまたレースができることを本当に嬉しく思ってるんだ」

「最後にここでレースをした2019年は予選が9位、決勝が7位といい週末が過ごせたから、今回も楽しみだよ」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

ガレージ内で山本尚貴と談笑するトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、2019年F1日本GPにて


日本GPの舞台となるのは、世界のトップドライバーがこぞって絶賛する至宝、三重県鈴鹿サーキットだ。他に類を見ない八の字型のレイアウトには、テクニカルなS字やデグナー、エンジン性能が問われる130Rを含む最終セクションが組み込まれ、屈指の難コースとして知られている。

前回大会の2019年のF1日本GPはバルテリ・ボッタスが勝利を掴み、僚友ルイス・ハミルトンがファステストラップを刻んで3位に続いた事で、メルセデスが最終戦を待たずにコンストラクターズタイトル6連覇を飾った。

F1日本GPは日本時間10月7日(金)12時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1日本GP特集

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