パルクフェルメにマシンを停めたマクラーレンのカルロス・サインツ、2020年F1イタリアGP予選後
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カルロス・サインツ、モンツァで今季2度目の3番手「レッドブル・ホンダに勝てるとは…」マクラーレン快進撃の理由は?

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9月5日(土)のF1イタリアGP公式予選の主役の一人はマクラーレンのカルロス・サインツだった。来季フェラーリ加入が決まっているスペイン出身の25歳は、レッドブル・ホンダやルノーを蹴散らしてメルセデスに続く3番手タイムを刻んだ。

マクラーレンとしては開幕戦のランド・ノリスと、第2戦でのサインツに続く2020年シーズン3度目の3番グリッドであり、超高速のモンツァでの予選リザルトとしては、最前列を独占した2012年以来の好成績となった。アンドレアス・ザイドル代表は”スピードの殿堂”と称されるモンツァでのサインツの走りを「堂々足るものだった」と評した。

予選3番手を獲得してパルクフェルメに降り立ったマクラーレンのカルロス・サインツ、2020年F1イタリアGP予選にて
予選3番手を獲得してパルクフェルメに降り立ったカルロス・サインツ

予選を振り返ったサインツは「ラップの序盤が上手くいかず最終数コーナーが頼みの綱だったから、かなりのリスクを冒したんだけど、それが功を奏した。見てもらえれば分かると思うけど、アスカリへのダイブは”やばい、遅すぎた!”って感じだった」と語った。

「パラボリカとアスカリではマジで頑張らなきゃならなかったんだ。震えが止まらないよ」

スパ・フランコルシャンで行われた先週末のF1ベルギーGPでは、パワーユニットのトラブルをきっかけにエキゾーストが故障した事でレースをスタートできず悔しい思いをしたが、モンツァでの週末はこれまでのところ、サインツにとっても満足のいくものになっている。

「スパでは悔しい思いをしたが、こうしてここで予選3番手を争う事ができて本当に嬉しいよ。このコースではレッドブルだけでなくルノーにすら前に行かれてしまうと思っていたんだ。まさかこんなに上位にいるだなんて思ってもみなかった」

「でも正直なところ、Q1が始まった時からトップ3に入れるチャンスがあると感じていた。Q1の序盤から良いラップを重ねてQ3用に2セット分のタイヤを確保する事で、Q3最後のアタックでリスクを冒した走りをする事ができたんだ。結果として、それによって高配当を得る事ができた」

なおノリスも6番手と、マクラーレンは前戦スパに続いて低ダウンフォースサーキットで高い競争力を発揮した。予選を振り返ったノリスは「最終アタックで幾つかミスを犯し、その代償を払った。コンマ05秒からコンマ1秒程度の違いだけど、それがなければもっと上のグリッドだった」と語り、2列目独占の可能性があったとすら仄めかしている。

マクラーレンの快進撃は一体どこから来ているのだろうか? このように問われたサインツは「よく分からない」と返した。

「去年の僕らのマシンのローダウンフォース仕様は上手く機能しなかった。薄いリアウイングを装着するとダウンフォースが足らなくなってしまったんだ」

「でも今年はどうにかして、ローダウンフォース仕様でも幾らか堅実に走れるようになった。スパでその成果が表れ始め、モンツァではレイト・ブレーキングが可能な事が分かった。おかげでパラボリカやアスカリで強いパフォーマンスを発揮できて助かった」

「どうしてそうなったのか正確な理由は分からないよ!」

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