初日フリー走行を経てモンツァ・サーキットのパドックでメディアと話す角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月1日(金) F1イタリアGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅「あまり良くない」Q3の鍵はDFレベル調整か、アップグレード成否の見解…F1イタリア初日14番手

  • Published:

14番手に終わったF1第15戦イタリアGP初日FP2を経て角田裕毅(アルファタウリ)は、現状でのパフォーマンスは芳しくなく、2日目に向けて競争力を引き上げるためにはダウンフォース・レベルの調整が鍵になるとの見方を示した。

トップ5がハードタイヤで計測し、ソフトを使ったのが10台に留まったFP1では9番手を刻んだものの、トップ15の内、8番手を記録したアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を除く全車がソフトでアタックしたFP2では14番手に留まった。

モンツァ・サーキットを周回する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月1日(金) F1イタリアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

モンツァ・サーキットを周回する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月1日(金) F1イタリアGP

初日を終えた角田裕毅は「標準的な1日だったと思います。FP1で幾つかのテスト項目を終えて、FP2では兎に角、普通に走りました」とフリー走行を振り返った。

「今のところ、パフォーマンスはあまり良くないように思います。トップ10に入るためにはあとコンマ数秒を見つけ出す必要があります。課題については分かっています」

「ロングランに関しては赤旗の影響であまり周回できなかっため、明日の様子を見守る事になりますが、それは他のチームも同じです」

「いずれにせよ、トップ10に入るためには何かを変えなければなりません」

フリー走行に向けてAT04に乗り込むスペシャルヘルメットを被った角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月1日(金) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

フリー走行に向けてAT04に乗り込むスペシャルヘルメットを被った角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月1日(金) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)

アルファタウリは母国レースに低ドラッグ版フロントウイングとビームウイングに加えて、同じく空気抵抗の削減を狙ったリアブレーキダクトとバックミラーを持ち込んだ。アップグレードというよりはモンツァ仕様のパッケージだ。

スピードトラップの計測では僚友リアム・ローソンが345.6km/hで6位、角田裕毅が344.3km/hで9位と、揃って上位に顔をのぞかせた。

目論見どおりドラッグの低減は達成されているようだが、ウイング類のアップグレードは功を奏しているか?と問われた角田裕毅は「アップグレードなのか、モンツァ仕様なのかという部分はありますが、今のところ、あまり大きな違いは感じていません」と説明した。

トップスピードは伸びたもののラップタイムは最大化できていない…アルファタウリはダウンフォースを削り過ぎた可能性があると考えているようだ。角田裕毅は2日目に向けて変更を検討すべきエリアとして「ダウンフォース・レベル」を挙げた。

「これまで苦しんでいたストレートスピードの面では大きな進歩を遂げる事ができました。今ではおそらく、この点においてはトップグループにいると思います」

また、チーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「スライドが多く、ハイ・ダウンフォースで走る時のようなバランスが得られていない」と説明した。

シケインが一つのみで後は全開区間のセクター1では11番手につけているものの、中高速コーナーを擁する第2・3セクターではそれぞれ15番手と、セクター別タイムを見てもダウンフォースが求められるエリアで失っている事が分かる。

モンツァ・サーキット(2022年F1イタリアGP)のコースレイアウト図copyright Formula1 Data

モンツァ・サーキット(2022年F1イタリアGP)のコースレイアウト図

11番手のケビン・マグヌッセン(ハース)から17番手につけたローソンまでは僅か0.209秒と、ミッドフィールドは今回も接戦だ。トラフィックや前走車両の有無が結果を大きく左右する事が予想される。

角田裕毅は予選に向けて「勿論、Q3に行ければ最高ですが、11番手でもOKです。でも、何としてもQ2には進みたいと思っています」と語った。


2023年F1イタリアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはカルロス・サインツ(フェラーリ)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を1000分の19秒差で退けた。3番手にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が続く結果となった。

3回目のフリー走行は日本時間9月2日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってモンツァ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

F1イタリアGP特集