インディアナポリス・モーター・スピードウェイを周回するデイル・コイン・レーシングの佐藤琢磨、2022年5月19日インディ500プラクティスにて
Courtesy Of Penske Entertainment

インディ500:佐藤琢磨、予選を前にプラクティス全制覇!単独走行でも敵なしか

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佐藤琢磨の勢いが止まらない。インディアナ州現地5月20日(金)に行われた2022年第106回インディ500の4日目のプラクティスで再び最速を刻んだ。2日目は雨で中止。3日連続で33台のトップに立った。

予選前最後のプラクティスは伝統的に「ファストフライデー」と呼ばれる。ターボのブースト圧が引き上げられ約90馬力が追加された。3度目のインディ500制覇を目指す佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング with RWR)はシングルラップで232.789mphを記録。後続に1マイル近い差を付けた。

2番手はアレキサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポーツ)、3番手にはパトリシオ・オワード(マクラーレンSP)が続いた。佐藤琢磨のチームメイト、デイビット・マルカスも7番手と上位につけた。

前日は集団走行の中でトップラップを刻んだ。一方でノー・トウ(前走車とのギャップが7秒以上)では29番手と奮わなかった。だがファストフライデーでは単独走行が通例となっており、佐藤琢磨はこの日、そのノー・トウで他を退けた。

2022年インディ500 4日目結果
Pos. Driver Time Gap Laps
1 佐藤琢磨
Dale Coyne Racing with RWR
00:38.6616
232.789 mph / 374.638 km/h
–.—- 24
2 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
00:38.8127
231.883 mph / 373.18 km/h
0.1511
0.906 mph / 1.458 km/h
6
3 パトリシオ・オワード
McLaren SP
00:38.8269
231.798 mph / 373.043 km/h
0.1653
0.991 mph / 1.595 km/h
12
4 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
00:38.8296
231.782 mph / 373.017 km/h
0.1680
1.007 mph / 1.621 km/h
7
5 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
00:38.8718
231.53 mph / 372.611 km/h
0.2102
1.259 mph / 2.027 km/h
4
6 フェリックス・ローゼンクビスト
McLaren SP
00:38.8781
231.493 mph / 372.552 km/h
0.2165
1.296 mph / 2.086 km/h
13
7 デイビット・マルカス
Dale Coyne with HMD
00:38.8913
231.414 mph / 372.425 km/h
0.2297
1.375 mph / 2.213 km/h
39
8 トニー・カナーン
Chip Ganassi
00:38.8950
231.392 mph / 372.389 km/h
0.2334
1.397 mph / 2.249 km/h
18
9 スコット・マクラフリン
Team Penske
00:38.9263
231.206 mph / 372.09 km/h
0.2647
1.583 mph / 2.548 km/h
14
10 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
00:38.9307
231.18 mph / 372.048 km/h
0.2691
1.609 mph / 2.590 km/h
7
11 ウィル・パワー
Team Penske
00:38.9364
231.146 mph / 371.993 km/h
0.2748
1.643 mph / 2.645 km/h
11
12 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
00:38.9467
231.085 mph / 371.895 km/h
0.2851
1.704 mph / 2.743 km/h
4
13 セージ・カラム
Dreyer & Reinbold Racing
00:38.9904
230.826 mph / 371.478 km/h
0.3288
1.963 mph / 3.160 km/h
14
14 コナー・デイリー
Ed Carpenter
00:39.0304
230.589 mph / 371.097 km/h
0.3688
2.200 mph / 3.541 km/h
37
15 ロマン・グロージャン
Andretti
00:39.0846
230.27 mph / 370.584 km/h
0.4230
2.519 mph / 4.054 km/h
10
16 カラム・アイロット
Juncos Hollinger Racing
00:39.1054
230.147 mph / 370.386 km/h
0.4438
2.642 mph / 4.252 km/h
13
17 ジミー・ジョンソン
Chip Ganassi
00:39.1425
229.929 mph / 370.035 km/h
0.4809
2.860 mph / 4.603 km/h
13
18 マルコ・アンドレッティ
Andretti
00:39.1560
229.85 mph / 369.908 km/h
0.4944
2.939 mph / 4.730 km/h
7
19 エリオ・カストロネベス
Meyer Shank
00:39.1854
229.677 mph / 369.629 km/h
0.5238
3.112 mph / 5.009 km/h
23
20 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
00:39.1926
229.635 mph / 369.562 km/h
0.5310
3.154 mph / 5.076 km/h
16
21 シモン・パジェノー
Meyer Shank
00:39.2698
229.184 mph / 368.836 km/h
0.6082
3.605 mph / 5.802 km/h
10
22 エド・カーペンター
Ed Carpenter
00:39.4160
228.334 mph / 367.468 km/h
0.7544
4.455 mph / 7.170 km/h
14
23 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
00:39.6201
227.157 mph / 365.574 km/h
0.9585
5.632 mph / 9.064 km/h
22
24 グレアム・レイホール
RLL Racing
00:39.6792
226.819 mph / 365.03 km/h
1.0176
5.970 mph / 9.608 km/h
12
25 デブリン・デフランチェスコ
Andretti Steinbrenner Autosport
00:39.7006
226.697 mph / 364.833 km/h
1.0390
6.092 mph / 9.805 km/h
18
26 サンティノ・フェルッチ
RLL Racing
00:39.7129
226.627 mph / 364.721 km/h
1.0513
6.162 mph / 9.917 km/h
32
27 ステファン・ウィルソン
DragonSpeed
00:39.7820
226.233 mph / 364.087 km/h
1.1204
6.556 mph / 10.551 km/h
11
28 JR.ヒルデブランド
A.J. Foyt
00:39.7881
226.198 mph / 364.03 km/h
1.1265
6.591 mph / 10.608 km/h
17
29 カイル・カークウッド
A.J. Foyt
00:39.8117
226.064 mph / 363.815 km/h
1.1501
6.725 mph / 10.823 km/h
17
30 クリスチャン・ルンガー
RLL Racing
00:39.8437
225.883 mph / 363.523 km/h
1.1821
6.906 mph / 11.115 km/h
7
31 ジャック・ハーヴィー
RLL Racing
00:40.1215
224.319 mph / 361.006 km/h
1.4599
8.470 mph / 13.632 km/h
8
32 ファン・パブロ・モントーヤ
McLaren SP
00:40.2210
223.764 mph / 360.113 km/h
1.5594
9.025 mph / 14.525 km/h
6
33 コルトン・ハータ
Andretti w/ Curb-Agajanian
00:40.7904
220.64 mph / 355.086 km/h
2.1288
12.149 mph / 19.552 km/h
7

この日は最大風速38mphの突風が観測される程の悪条件で、容易にマシンバランスが崩れる状況だった。マルカスと14番手のコナー・デイリー(エド・カーペンター)など、30周以上を周回する者があった一方で、RLLのジャック・ハーヴィーやクリスチャン・ルンガーなど、クラッシュを避けるために殆ど走らない者もあった。

ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)はターン2の壁に右前輪を接触させた。コーションが出されたものの大事には至らず、その後コースに復帰すると17番手をマークした。

予選想定の4ラップ連続アベレージでは、トニー・カナーン(A.J.フォイト)が平均230.517mphを記録してトップに立った。2番手はマルカス、3番手にはセージ・カラム(ドレイヤー&レインボールド)が続き、佐藤琢磨は5番手だった。

予選1日目の明日はまず、30分間のプラクティスが行われる。降雨の可能性が出てきたため、予選開始時刻は1時間前倒しの現地11時に変更された。

21日(土)は13番手から33番手までが決定する。上位12台は日曜の予選2日目に挑戦する。

2日目は初日リザルトの逆順で”トップ12予選”を行い、その成績によって7~12番グリッドを決定する。その後、上位6名による最終「ファスト6」が行われる。出走順はトップ12予選のリザルトの逆順。最速のドライバー、ポールシッターには賞金10万ドル(約1,284万円)が与えられる。

インディ500予選出走順

インディ500予選はBSスカパー!で、決勝は日本時間5月29日(日)24時よりGAORA SPORTSで生中継される。視聴には「スカパー!」の他、光回線を使った「ひかりTV」「auひかり」なら、面倒なアンテナ設置なしでインディカーを楽しむ事もできる。また決勝はHulu ライブTVでもストリーミング配信される。

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