2019年第103回インディ500決勝レース前最後のプラクティス走行「カーブデイ」が、現地5月24日金曜にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、22年目を迎えた大ベテラン、トニー・カナーン（AJ Foyt）が時速225.517マイル=362.934km/hで最速。2番手にサンティノ・フェルッチ（Dale Coyne）、3番手に佐藤琢磨（RLL Racing）が続いた。

「僕らにとって良い一日になったよ」とカナーン。「日曜日も今日と似通ったコンディションになるだろうし、そうなってくれると嬉しい。月曜日の時点でクルマに全然満足できていなかったから、エンジニアにガツンと言っといたんだ。そうしたら、ちゃんと僕の要求を聞いてくれたんだろうね。今日は改善させる事ができた」

泣いても笑っても今日が最後の練習走行。予選を突破した全33名のドライバー達は伝統の500マイルレースに向けて、雨のために18分間短縮された90分のセッションを通してマシンの最終調整を進めた。日曜に向けて上昇気流を掴んだ者もいれば、そうでない者もいる。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨はどちらだったのか。

「過去最強に強力なパッケージとは言えませんが、力強いパッケージを用意できたと思いますし、上手くステップアップする事が出来ました」と佐藤琢磨。「データを見直して3台のクルマを比較し、日曜日に向けてスピードとスタビリティを絞り出せるかどうかを調べてみるつもりです」

「インディ500は本当に厳しい戦いですし、シナリオは毎年のように変化します。一つ言えることは、仕事を成し遂げるための方法と、何を探すべきかという事を理解できているということです。チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思います。僕としてはエンジニアリングデータを自分の求める方向性に近づけようとしていますが、その目標にかなり近づいていると思います」

佐藤琢磨のチームメイト、グレアム・レイホールはあわやクラッシュという際どいシーンもあり17番手と奮わなかったが、ジョーダン・キングは4番手。日曜のレースに向けて期待が持てそうだ。

ポール・シッターのシモン・パジェノーは時速222.856マイルで22番手。昨年のインディ500を制したウィル・パワーは10番手という結果に終わった。ポイントリーダーのジョセフ・ニューガーデンは13番手。エリオ・カストロネベスは12番手と、王者ペンスキーの4台はスピードチャート的にはやや物足りないが、いずれのドライバーもポジティブな感想を口にしている。

第103回インディアナポリス500マイルレースは、現地26日(日)12時45分、日本時間27日深夜1時45分にグリーンフラッグが予定されている。佐藤琢磨は2度目のインディ500制覇に向けて、5列目14番グリッドからレースに挑む。

2019年インディ500テレビ放送