2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (3)
Courtesy Of Penske Entertainment

インディカー第5戦決勝:コーション8度の混沌…ハータ優勝! 佐藤琢磨「みっともない」スピンもインディ500に向け今季最上位

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雨により移り変わる路面状況と数々のインシデントにより8度ものコーションが飛び交う混沌のレースを制したのは、14番手からスタートしたコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポーツ)だった。

2022年シーズンのインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝が現地5月14日(土)に2.439マイル、全14ターンのインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)ロードコースで行われ、ハータが今季初、キャリア通算7回目の優勝を飾った。

勝利に歓喜するコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポーツ)、2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースにてCourtesy Of Penske Entertainment

勝利に歓喜するコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポーツ)、2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースにて

85周が予定されていたものの、数々のアクシデントと降雨によりレースは2時間の制限時間に達し、6号車アロー・マクラーレンSPを駆るファン・パブロ・モントーヤがウォールと接触してコースオフしたため、レースはコーションチェッカーによる終わりを迎えた。

ホンダエンジンに今シーズン初勝利をもたらしたハータは「今までに経験した中で最も難しいレースだった」と振り返った。また、地元インディアナポリス出身でシーズンベストとなる5位を獲得したコナー・デイリー(エド・カーペンター)も「こんなレースは人生初。最もクレイジーだった」と評した。

2位はシモン・パジェノー(メイヤーシャンク)。20番手スタートからの今季ベストリザルトを持ち帰った。ポールシッターのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は3位表彰台に滑り込み、18位に終わったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)を抜き去ってポイントリーダーに躍り出た。

インディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースで表彰台に上がったシモン・パジェノー、コルトン・ハータ、ウィル・パワー、2022年5月14日インディアナポリス・モーター・スピードウェイにてCourtesy Of Penske Entertainment

インディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースで表彰台に上がったシモン・パジェノー、コルトン・ハータ、ウィル・パワー、2022年5月14日インディアナポリス・モーター・スピードウェイにて

デイル・コイン・レーシングwith RWRの佐藤琢磨はレインタイヤを履いて予選13番手からスタートすると、2周を経てすぐにスリックタイヤに交換。この判断が功を奏して大きくポジションを上げると、難しい路面状況にも関わらず豊富な経験に裏打ちされた匠なドライビングで果敢に追い抜きを繰り返し、一時は表彰台獲得を視野に入れた。

だが42周目のリスタート直後のターン1で、接触した前走車2台との接触を避けるべく芝生に。コースに復帰する際にリアを滑らせ最後尾近くにまで後退した。ただ佐藤琢磨はそれでも諦めず、次々とフィールドを駆け上がっていき今季ベストの7位フィニッシュを果たした。

「本当に波乱のレースでした。ウエットタイヤでスタートした後、少し接触があってフロントウイングを壊してしまい、タイヤにもかなりのダメージがあって僕の独断でピットに入りレッドタイヤに履き替えました。

「これがコルトン(優勝したハータ)と同じでタイミングが良く、その後は次々と順位を上げていき、かなりの数のオーバーテイクを重ねてペンスキー勢を抜き、一時は4位まで上がったのですが、リスタートの際にマクラーレンの2台が接触して道を塞ぐ形になってしまい、それを避けた結果、ドライタイヤを履いた状態で濡れた芝生に入る事となり、みっともない事にスピンを喫してしまいました(笑」

「これにより最後尾に落ちてしまったものの、二転三転と路面状況が変化する中、コース上でかなりの数のバトルを繰り返して、最終的に7位にまで戻ることができました」

「51号車のピットクルーもみんな素晴らしい仕事をしてくれましたし、最悪の状況から抜け出してトップ10フィニッシュできました。この勢いを次のインディ500に繋げていければと思いますし、気持ち良くプラクティスに入れそうですし、頑張っていきたいと思います」

佐藤琢磨(デイル・コイン)とエリオ・カストロネベス(メイヤーシャンク)、2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースにてCourtesy Of Penske Entertainment

佐藤琢磨(デイル・コイン)とエリオ・カストロネベス(メイヤーシャンク)、2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースにて

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (2)Courtesy Of Penske Entertainment

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (2)

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (4)Courtesy Of Penske Entertainment

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (4)

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (1)Courtesy Of Penske Entertainment

2022年5月14日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われたインディカー・シリーズ第5戦GMRグランプリの決勝レースの様子 (1)

動画

Indycar第5戦インディアナポリス決勝結果表

Pos. Start Driver Gap
1 14 コルトン・ハータ
Andretti w/ Curb-Agajanian
–.—-
2 20 シモン・パジェノー
Meyer Shank
3.0983
3 1 ウィル・パワー
Team Penske
7.1538
4 18 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
7.8193
5 4 コナー・デイリー
Ed Carpenter
9.6535
6 6 フェリックス・ローゼンクビスト
McLaren SP
11.0949
7 13 佐藤琢磨
Dale Coyne Racing with RWR
11.5104
8 7 カラム・アイロット
Juncos Hollinger Racing
11.5105
9 8 クリスチャン・ルンガー
RLL Racing
11.8047
10 21 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
13.9916
11 16 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
16.7300
12 24 デイビット・マルカス
Dale Coyne with HMD
17.9817
13 9 ジャック・ハーヴィー
RLL Racing
19.5748
14 19 エリオ・カストロネベス
Meyer Shank
24.4881
15 25 タチアナ・カルデロン
A.J. Foyt
31.9259
16 12 グレアム・レイホール
RLL Racing
41.8037
17 10 ロマン・グロージャン
Andretti
1 lap
18 2 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
1 lap
19 5 パトリシオ・オワード
McLaren SP
1 lap
20 11 スコット・マクラフリン
Team Penske
1 lap
21 17 デブリン・デフランチェスコ
Andretti Steinbrenner Autosport
2 lap
22 27 ジミー・ジョンソン
Chip Ganassi
2 lap
23 15 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
2 lap
24 23 ファン・パブロ・モントーヤ
McLaren SP
3 lap
25 3 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
15 lap
26 22 カイル・カークウッド
A.J. Foyt
22 lap
27 26 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
41 lap

ポイントランキング

Pos. Driver Pts. Total Gap
1 ウィル・パワー
Team Penske
36 170 0
2 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
12 156 -14
3 スコット・マクラフリン
Team Penske
11 152 -18
4 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
5 140 -30
5 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
20 133 -37
6 コルトン・ハータ
Andretti w/ Curb-Agajanian
53 132 -38
7 パトリシオ・オワード
McLaren SP
12 126 -44
8 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
33 117 -53
9 ロマン・グロージャン
Andretti
13 114 -56
10 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
7 113 -57
11 シモン・パジェノー
Meyer Shank
40 109 -61
12 グレアム・レイホール
RLL Racing
14 98 -72
13 佐藤琢磨
Dale Coyne Racing with RWR
26 87 -83
14 フェリックス・ローゼンクビスト
McLaren SP
29 85 -85
15 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
19 81 -89
16 コナー・デイリー
Ed Carpenter
30 80 -90
17 クリスチャン・ルンガー
RLL Racing
22 79 -91
18 エリオ・カストロネベス
Meyer Shank
16 71 -99
19 デイビット・マルカス
Dale Coyne with HMD
18 62 -108
20 カラム・アイロット
Juncos Hollinger Racing
24 61 -109
21 ジャック・ハーヴィー
RLL Racing
17 61 -109
22 ジミー・ジョンソン
Chip Ganassi
8 59 -111
23 カイル・カークウッド
A.J. Foyt
5 51 -119
24 デブリン・デフランチェスコ
Andretti Steinbrenner Autosport
9 42 -128
25 タチアナ・カルデロン
A.J. Foyt
16 41 -129
26 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
5 35 -135
30 ファン・パブロ・モントーヤ
McLaren SP
6 6 -164