レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨、2021年5月22日インディ500予選1にて
Courtesy Of Indycar

インディカー第10戦ミッドオハイオ TV観戦ガイド:佐藤琢磨、ホンダのお膝元での好結果に強い意気込み

  • Published: Updated:

2021NTTインディカー・シリーズ第10戦ホンダ・インディ200が7月2日(金)から4日(日)の3日間に渡ってオハイオ州レキシントンの全長2.258マイル、13ターンのミッドオハイオ・スポーツカーコースで開催される。

初日は現地14時30分から15時15分までプラクティス1が行われる。2日目土曜は午前9時から50分間に渡って2回目のプラクティスが、そして正午から13時15分まで3ラウンド・ノックアウト式の予選が行われる。15時30分から16時までは最終プラクティスが開催される。

スタートコマンドは日曜の現地11時58分。レース周回数は80周、距離にして180.64マイル(290.7km)で、プッシュ・トゥ・パスは各ドライバー計200秒、1回につき最大20秒の使用が許可される。

ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催されたインディカー・シリーズ第13戦ミッドオハイオCourtesy Of Indycar

ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催されたインディカー・シリーズ第13戦ミッドオハイオ

ダブルヘッダーとして行われた昨年大会ではウィル・パワー(チーム・ペンスキー)とコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポーツ)が共にポール・トゥ・ウインを飾っているが、歴史的に見ればミッドオハイオを得意としているのはチップ・ガナッシ・レーシングで、1996年以降のほぼ半分のレース、23戦中11勝を収めている。

ガナッシ1年目のアレックス・パロウは前戦でランキングトップに返り咲き、マクラーレンSPのパトリシオ・オワードに28ポイントの差をつけて全16戦中の10戦目を迎える。対する記録的な7度目のチャンピオンを狙うスコット・ディクソンはパロウに対して53点差と、もはや1レースでは取り返せない程の大きな差を付けられている。

なお1996年にガナッシで優勝を飾ったのは、今も言葉が交わせずリハビリに取り組むアレックス・ザナルディだった。

佐藤琢磨、好調維持できるか?

佐藤琢磨がミッドオハイオでのレースに出走するのは今回で13回目となる。過去最高グリッドはKVレーシング時代の2010年とアンドレッティ時代の2017年の3番手で、レースでは2011年の4位を含めてトップ5フィニッシュ2回、トップ10フィニッシュ3回を誇る。

ただ昨年はレース1を17位、レース2を18位と不本意な結果で終えており、今週末のレースではその雪辱に挑む事になる。

「ミッドオハイオはアメリカが誇る素晴らしいロードコースのひとつで、本当にチャレンジングなサーキットです」と佐藤琢磨。

「週末を通してというだけでなく、1日を通してもトラックエボリューションが著しく大きいため非常にトリッキーで、性急にタイムを追い求めない事が肝要です」

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨、2021年6月19日のインディカー・シリーズ第9戦ロード・アメリカ予選にてCourtesy Of INDYCAR

佐藤琢磨、2021年6月19日の第9戦ロード・アメリカにて

佐藤琢磨は第7戦デトロイトで4位、第8戦デトロイト・レース1ではセットアップ変更が裏目となり12位に終わったものの、翌週末のレース2では20番グリッドからの8位フィニッシュと調子を上げてきている。

「ここでは常に、適切なマシンバランスを取ってグリップを得ることが課題となりますが、ここ数戦は好調を刻めていますし、今週末はこれを引き続いで更に上手くやっていきたいと思っています」

「特に今回はレイホール・レターマン・ラニガンのホームレースですし、ミッドオハイオにはホンダのファクトリーもありますので尚更です」

「例年多くの関係者とその家族の方々が観戦にいらっしゃいますし、ファンは知識も豊富で熱狂的で、レースウィークは毎年素晴らしい雰囲気に包まれます」

「昨年はファンと会うことができませんでしたので、その意味でも今年は本当に楽しみです。力強い週末を過ごせるようベストを尽くします」

テレビ放送

日本ではGAORA SPORTSが日本時間4日(日)深夜25時より決勝レースを生中継する。視聴には「スカパー!」の他、光回線を使った「ひかりTV」「auひかり」なら、面倒なアンテナ設置なしでインディカーを楽しむ事もできる。更に今季からはHulu ライブTVでもストリーミング配信される。

スカパー!で詳しく見てみる

エントリーリスト

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからは今回もサンティノ・フェルッチが3台目のステアリングを握る。

デイル・コイン・レーシングからは、インディライツ出身のライアン・ノーマンがデビューを飾る。2輪でキャリアをスタートさせたクリーブランド出身の23歳は、初陣に先立ってミッドオハイオでロマン・グロージャンと共にテストを行っている。

ベルアイル・パークでのレース1でクラッシュを喫したフェリックス・ローゼンクビスト(マクラーレンSP)は2戦の欠場を経て復帰する。また6月14日に自転車事故で右鎖骨を骨折したリーナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター)も1戦ぶりにステアリングを握る。

全車が第4世代シャシー、ダラーラIR12を使用。ファイアストンは各車にプライマリー6セット、オルタネート4セット、ルーキー用にプラクティス1セットを供給する。シボレーエンジン勢11台、ホンダエンジン勢15台の計26台がグリッドに付く。

No. Driver
Hometown
Team
Engine
2 ジョセフ・ニューガーデン
Nashville, Tennessee
Team Penske
Chevrolet
3 スコット・マクラフラン
Christchurch, New Zealand
Team Penske
Chevrolet
4 ダルトン・ケレット
Stouffville, Canada
A.J. Foyt Enterprises
Chevrolet
5 パトリシオ・オワード
Monterrey, Mexico
Arrow McLaren SP
Chevrolet
7 フェリックス・ローゼンクビスト
Värnamo, Sweden
Arrow McLaren SP
Chevrolet
8 マーカス・エリクソン
Kumla, Sweden
Chip Ganassi Racing
Honda
9 スコット・ディクソン
Auckland, New Zealand
Chip Ganassi Racing
Honda
10 アレックス・パロウ
Barcelona, Spain
Chip Ganassi Racing
Honda
12 ウィル・パワー
Toowoomba, Australia
Team Penske
Chevrolet
14 セバスチャン・ブルデー
Le Mans, France
A.J. Foyt Enterprises
Chevrolet
15 グレアム・レイホール
New Albany, Ohio
Rahal Letterman Lanigan Racing
Honda
18 エド・ジョーンズ
Dubai, United Arab Emirates
Dale Coyne Racing with Vasser Sullivan
Honda
20 コナー・デイリー
Noblesville, Indiana
Ed Carpenter Racing
Chevrolet
21 リーナス・ヴィーケイ
Hoofddorp, Netherlands
Ed Carpenter Racing
Chevrolet
22 シモン・パジェノー
Montmorillon, France
Team Penske
Chevrolet
26 コルトン・ハータ
Valencia, California
Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian
Honda
27 アレキサンダー・ロッシ
Nevada City, California
Andretti Autosport
Honda
28 ライアン・ハンター=レイ
Fort Lauderdale, Florida
Andretti Autosport
Honda
29 ジェームズ・ヒンチクリフ
Toronto, Canada
Andretti Steinbrenner Autosport
Honda
30 佐藤琢磨
Tokyo, Japan
Rahal Letterman Lanigan Racing
Honda
45 サンティノ・フェルッチ
Woodbury, Connecticut
Rahal Letterman Lanigan Racing
Honda
48 ジミー・ジョンソン
El Cajon, California
Chip Ganassi Racing
Honda
51 ロマン・グロージャン
Geneva, Switzerland
Dale Coyne Racing with RWR
Honda
52 ライアン・ノーマン
Cleveland, Ohio
Dale Coyne Racing with RWR
Honda
59 マックス・チルトン
Reigate, England
Carlin
Chevrolet
60 ジャック・ハーベイ
Bassingham, England
Meyer Shank Racing
Honda