ピエール・ガスリー、逆襲の6位入賞も心中複雑「どう捉えて良いか分からない…」
アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーはF1第11戦ハンガリーGP決勝レースを6位でフィニッシュし今季8度目の入賞を飾ったものの、その心中は些か複雑なようだ。
少なくとも7台が車両破損に見舞われた1周目の混乱を避けるべくコース外に逃れたガスリーは、5番手から一気に12番手にまで後退した。ガスリーの前後各2台のマシンは全て接触事故に巻き込まれた。
スタンディングスタートでレースが再開されると、ガスリーは30周目にピットインして8番手でコースに復帰。好ペースを刻み続けて40周目のターン1でニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)を交わすと7番手に浮上した。
チームメイトの角田裕毅に追いついた事で、アルファタウリ・ホンダのピットウォールはチームオーダーを発動。前に出たガスリーは角田裕毅とのギャップを見る見る広げていった。
こうして作り上げた角田裕毅との差はフリーストップ分に達した。チームは69周目に再度ピットに呼びソフトタイヤに交換。ガスリーはファイナルラップで1分18秒394を刻み、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が保持していたボーナスポイント1点をもぎ取った。
順位 | ドライバー | チーム | 差 | 点 |
---|---|---|---|---|
3 | サインツ | フェラーリ | +15.018s | 15 |
4 | アロンソ | アルピーヌ | +15.651s | 12 |
5 | ガスリー | アルファタウリ | +63.614s | 11 |
6 | 角田裕毅 | アルファタウリ | +75.803s | 8 |
7 | ラティフィ | ウィリアムズ | +77.910s | 6 |
なおレース後に2位フィニッシュのセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が失格処分となった事から、ガスリーは5位に昇格した。
どう捉えて良いか分からない…
ピエール・ガスリー決勝: 5位, グリッド: 5番手
正直、今日のレースをどう考えたら良いか分からないよ。5番グリッドはおそらく僕らが望み得る最高のスタートポジションだったけど、ターン1でのアクシデントで大きく順位を落とし、そこからの必至の挽回を経ての6位フィニッシュだからね。
レース中に起こった色んな波乱状況を考えれば、この位置でフィニッシュできてのは良かった事ではあるんだけど、もっと上の結果が狙えた事も事実だと思う。
予選ではトップチームに続くベストタイムを残せたしクルマにも満足していたから、今週末は色々と前向きな材料があったけど、チャンピオンシップ争いにおいて多くのポイントを失った事もまた事実だし、そういう意味で残念だ。
そうは言っても今日の状況から考えると、可能な限り最善の結果を残せたとは思ってる。
優勝したエステバン(オコン)を心から祝福したい。アルピーヌは戦略的に正しい判断を下したし、彼は勝利に相応しい走りをしていた。
8月1日(日)にハンガロリンクで行われた2021年F1第11戦ハンガリーグランプリ決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたエステバン・オコン(アルピーヌ)が7台リタイヤの大混乱のレースを制してキャリア初優勝を飾った。
レース後のセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)に対する失格処分を経て、2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)という結果となった。
スパ・フランコルシャンを舞台とする次戦ベルギーGPは8月27日のフリー走行1で幕を開ける。