ホンダF1、山本尚貴の出走を発表…鈴鹿日本GPのFP1でトロロッソをドライブ「実力を最大限に発揮したい」
ホンダF1とスクーデリア・トロロッソは、10月11日金曜に三重県鈴鹿サーキットで開催される2019年F1世界選手権第17戦日本GPの1回目のフリー走行で、山本尚貴が出走する事を正式発表した。日本人ドライバーがF1を走るのは、2014年の小林可夢偉以来、5年ぶりとなる。
山本尚貴は現在、国内レースのトップカテゴリーであるSUPER FORMULAとSUPER GTに参戦しており、2018年には両シリーズを制覇。ダブルタイトルを獲得した日本を代表するトップドライバーの一人で、鈴鹿でのFP1では、レギュラードライバーのピエール・ガスリーに代わってトロロッソ・ホンダSTR14をドライブする。
「まず、今回私にこのような素晴らしい機会をくださったScuderia Toro Rosso、Red Bullグループ、そしてHondaに感謝を申し上げます」と山本尚貴。喜びと意気込みを語った。
「小さいころから自分の夢だったF1マシンを、鈴鹿という特別な舞台、そして日本人のファンの皆さんの前でドライブできることを本当にうれしく思っています。ここに来るまでに、F1のレース週末にToro Rossoに帯同したり、Red Bullのファクトリーでシミュレーターに乗ったりと、いろいろな準備を重ねてきました」
「当日は、チームが予選と決勝でいい結果を残せるよう、有益なデータを集めることが私のメインの仕事になりますが、それと同時に自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるよう努めたいと思います。27年前の鈴鹿でF1を見たあの日からずっと憧れ続けてきたこの舞台で自身が走れる事に感謝をし、その夢の瞬間をファンの皆さんとともに楽しみたいと思っています。ご声援、よろしくお願いいたします」
トロロッソのフランツ・トスト代表は「山本が素晴らしい仕事をしてくれると確信している。彼はダブルタイトルを獲得した才能あるドライバーであり、鈴鹿サーキットについても熟知している。既に我々とともにF1のレース週末に参加しており、エンジニアたちとも良い関係を築いている。それに、シミュレーターでのドライブも経験済みで、FP1への準備は整っている。今回最も大切なことは、山本自身が世界最高のサーキットの一つである鈴鹿でF1マシンの走りを楽しむことだ」と述べた。
本田技研工業株式会社のブランド・コミュニケーション本部長を務める森山克英氏は「実現に向けて尽力いただいたScuderia Toro RossoおよびRed Bullグループに感謝を申し上げます。山本選手には、この経験を糧にさらに強いレーシングドライバーに進化していってくれることを期待していますし、日本のドライバーを代表してF1日本GPで大きな足跡を残すことで、後に続く若手ドライバーへの大きな 刺激となってくれればとも考えています。ファンのみなさま、力強いご声援をよろしくお願いいたします」と語った。
山本尚貴 プロフィール
1988年7月11日生まれ
栃木県宇都宮市出身
レーシングキャリア概要
- 2006年 鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS-F)卒業 スカラシップを獲得
- 2009年 全日本F3選手権Nクラスチャンピオン獲得
- 2010年 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(現SUPER FORMULA)およびSUPER GTに参戦を開始
- 2013年 SUPER FORMULAチャンピオン獲得(TEAM MUGEN)
- 2018年 SUPER FORMULAチャンピオン獲得(TEAM MUGEN)
- 2018年 SUPER GT チャンピオン獲得(TEAM KUNIMITSU/チームメイト:ジェンソン・バトン)
- 2019年 SUPER FORMULA(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、SUPER GT(TEAM KUNIMITSU)に参戦中
キャリア通算勝利数
- SUPER FORMULA 7勝
- SUPER GT 4勝