ホンダの新型シビックタイプRとジェンソン・バトン
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バトン、F1初優勝の地ハンガロリンクで市販FF車最速タイムを記録「ホンダ・シビック TYPE Rはすっごい楽しいクルマ」

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2009年のF1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンがホンダ新型シビックTYPE Rのステアリングを握り、ブタペスト郊外に位置するF1ハンガリーGPの舞台「ハンガロリンク」で2分10秒19を記録。量産FF車のラップレコードを更新した。

ホンダは、欧州の5つのサーキットに新型のFK8型 CIVIC TYPE Rを持ち込みコースレコード更新を目指す「タイプRチャレンジ2018」に挑戦。フランスのマニクール、ベルギーのスパ・フランコルシャン、英国シルバーストン・サーキット、そしてポルトガルはエストリル・サーキットで新たな記録を打ち立ててきた。

最後のチャレンジとなった今回、ホンダはマクラーレン・ホンダでF1キャリアを締め括ったジェンソン・バトンを起用。F1ハンガリーGP史上初めてのウエットレースとなった2006年のグランプリでバトンは、数多くのマシンがクラッシュするなどしてリタイヤを喫する中、混乱のレースを制して自身および第3期ホンダ初となる優勝を成し遂げた。

ハンガロリンクのホームストレートを駆け抜けるホンダ・シビックタイプR

ハンガロリンクを走るホンダ・シビック・Type R

壁のないモナコと称されるハンガロリンクは、直線区間がほとんどなく、トラック全体が曲がりくねったコーナーで構成され、そのレイアウトは一見単調に見えるものの、ラップタイムの短縮には極めて高いドライビングテクニックが要求される。今年、日本のSUPER GTとWEC世界耐久選手権に参戦するバトンはタイプRを駆り、ホンダが目標としていた5連続での記録更新を見事ミッション・コンプリートした。

シビックタイプRをドライブするジェンソン・バトン

「ハンガロリンクは2006年にホンダと一緒に初めて優勝した場所なんだ。そんな思い出深いコースでタイプRをドライブして、前輪駆動車の新しいラップレコードを記録できるなんで本当に嬉しいよ!」

「ピットレーンを出て最初に気づいたのは、このクルマが如何にニュートラルかって事だった。僕は前輪駆動のマシンでキャリアを築いてきたわけじゃないから、最初は凄く戸惑ったんだけど、シビックタイプRは本当にバランスが良くて、運転しててすっごく楽しめたよ」

「一番驚いたのはブレーキ性能の高さだね。コーナーの奥までブレーキを遅らせることが出来るんだ。それにマニュアルトランスミッションも凄く良いよ。最近のクルマはあまりマニュアルの設定がないけど、このクルマのマニュアルの感触は素晴らしかった。誰が乗ってもマシンとの一体感が感じられると思う」

ハンガロリンクを走るホンダ・シビック・Type R

昨年発売された新型シビックTYPE Rは新開発2リッター直列4ガソリンターボを搭載。最高出力320馬力、最大トルク400Nmを誇り、0-100km/h加速は5.7秒、最高速は時速272kmに達する。発表当時、マクラーレン・ホンダのドライバーを務めていたストフェル・バンドーンがこれに試乗。VTECターボエンジンとエアロダイナミクスの優秀さを褒め称えていた。