ホンダF1のチーフエンジニアを務める中村聡
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ホンダF1、中村チーフエンジニアの異動を発表「悔しい思い」SakuraでPU開発に従事

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ホンダF1は3月28日、参戦準備期間を含め3年間に渡って現場のチーフを務めてきた中村聡チーフエンジニアの異動を発表した。中村は開幕オーストラリアGPを最後に現場から離れ、4月から日本のSakuraをベースにパワーユニットの開発に携わる。

中村は無限を経てホンダ第3期(2000~2008年)のF1エンジン開発に従事。ホンダのF1撤退後は、同社の四輪R&Dセンターにて中型乗用車アコードのエンジン開発を担当していたが、2013年にモータースポーツ部門に復帰し、第4期のF1ハイブリッドターボエンジンの開発に携わってきた。

エンジンサプライヤーとしてホンダがF1に復帰してからは、現場の責任者を務める傍ら、英国拠点ミルトンキーンズでのトップも兼任。前総責任者の長谷川祐介の下、ミルトンキーンズとHRD Sakura、そして英国ウォーキングにあるマクラーレン・テクノロジー・センターの三拠点の連携を束ねてきた。

ホンダは、中村の日本復帰は現場から開発拠点へ知識移転をもたらす「ステップアップ」であると説明。中村以外の複数のメンバーも入れ替えという形でここ数カ月の間にミルトンキーンズからHRD Sakuraに異動している。

「これまで厳しい戦いでしたし、自分としての達成度は50%くらいしかない。もちろん悔しい思いばかりです」と中村。胸の内を語った。

「これから日本の開発部門とレース現場をよりうまく繋げる仕事となりますが、これまで経験した中で感じたホンダに足りないものを埋めて、より効率的にレベルを上げるやり方などを考え実践していきます」

「この3年で実感したことは”F1は難しい”ということ。当たり前ですが、我々がトップに追いつくには彼らの倍以上のスピードが必要です。今の複雑なF1のPUにおいて、それは言葉では言い表せないくらい難しいことです。でも勝つためには、それを乗り越えなければならない。このままでは終われないんです」