2025年仕様のレーシングスーツを着用したハースのエステバン・オコンとオリバー・ベアマン、2025年2月16日
Courtesy Of Haas

VF-25 ついに始動─ハースF1の2025年新車、リーク画像から見えた進化点

  • Published:

ハースF1チームは2月16日(日)、シルバーストン・サーキットで2025年の新車「VF-25」のシェイクダウンを行った。新たなマシンでの初走行はエステバン・オコンが担当。同日には、2025年シーズン用の新しいレーシングスーツの写真も公開された。

ピットに隣接するヒルトンホテルから撮影されたスパイショットでは、VF-25の新たなデザインが確認できる。特にサイドポッドのインレット形状の変更や、大ぶりになったエンジンカバー上の「キャノン」、リアウイングの翼端板とメインプレーンの間に設けられた独特のカットアウトなど、2024年モデルからの進化が見て取れる。

サスペンションに関しては、フェラーリとの技術提携を活用し、2025年型のギアボックスとリアサスペンションを導入する一方、フロントサスペンションについてはフェラーリの最新仕様を採用せず、従来のスペックを継続する。

チーム代表の小松礼雄は、この決定について「これまでの経験を活かし、空力特性の理解を深めるために、慣れ親しんだレイアウトを維持することが最善と判断した」と説明している。

ハースは2024年10月、トヨタと技術提携を結び、トヨタ・ガズー・レーシング(TGR)から設計、技術、製造の支援を受けることとなった。小松礼雄は「トヨタとの新たな技術提携は、フェラーリとの長年の関係を強化するものであり、取って代わるものではない」と強調した。

フェラーリからのエンジン供給は2028年まで継続される。また、風洞施設は引き続きフェラーリのものを使用する。ハースはフェラーリとのパートナーシップを重視しつつも、トヨタとの提携を通じて得られるリソースと知識を活用して、チームのパフォーマンス向上を図る方針だ。

2025年シーズンに向けてドライバーラインナップは刷新され、エステバン・オコンとオリバー・ベアマンというベテラン&新人の組み合わせに変更された。ベアマンはプレシーズンテストが始まる前の週に、再度、フィルミングデーを利用して追加のテスト走行を行う見通しだ。

ハースは2月18日(火)にロンドンのO2アリーナで開催されるF1シーズン開幕イベントで、新しいリバリーを正式に発表する予定で、その際にVF-25の詳細な画像も公開される見込みだ。