記者会見に臨んだスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、2018年F1フランスGP
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フランスGP 1周目のクラッシュ…ベッテルは非を認め謝罪も「あのミスは5秒よりも遥かに重い」とメルセデスが非難

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24日(日)に開催されたF1フランスGPのオープニングラップで、2番手スタートのバルテリ・ボッタス(Mercedes)と3番手スタートのセバスチャン・ベッテル(Ferrari)が交錯、優勝候補がレース早々に最後尾に沈むクラッシュが発生した。

最も柔らかいウルトラソフトタイヤでスタートし抜群の蹴り出しを見せたベッテルは、ターン1のブレーキングでタイヤをロックアップ。アウト側からターンインしていたボッタスの左リアに突っ込みクラッシュを演じた。ベッテルはフロントウイングを破損、ボッタスは左リアタイヤがパンクしフロアにもダメージを負う事となった。レーススチュワードは事故の責任はベッテルにあるとの裁定を下し、5秒ペナルティを科した。

最後尾に回ったベッテルは、マシン本来のポテンシャルを発揮し派手なオーバーテイクショーを披露。5位でチェッカーを受けダメージを最小限に抑えた。その一方で、ボッタスの損傷は”5秒ペナルティ”で帳消しとなるような軽症ではなく、7位までカムバックするのが精一杯。リアのバランスが悪化したことでグリップが大幅に減少、難しいドライブを強いられた。

ベッテルはレース後にボッタスに直接謝罪し、自身のミスであった事を認めた。「バルテリは何も悪くない。気の毒に思うし、僕らにとっても残念な出来事だった。僕のミスだけど、気持ちを切り替えて次のレースの事を考えることにするよ」

一方のボッタスは「あのアクシデントによって僕が失ったのが5秒以上なのは間違いない」とコメント。落胆の色を隠そうとはしなかった。「ペナルティの内容がフェアかどうかはなんとも言えないけど、処分は下されたわけだし、誰が悪いのかは皆が知ってる通りだよ」

ボッタスの上司にあたるメルセデス非常勤会長のニキ・ラウダは、ベッテルが犯したミスの代償は5秒よりもはるかに重いと主張。厳罰があって然るべきとの考えを示した。「あのようなミスを犯したベッテルが5秒ペナルティで済む理由が全く理解できないね」とラウダ。「彼は自分とバルテリの両方のレースを台無しにしたんだ。5秒じゃ足らないよ」

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