ウィリアムズのレーシングスーツを着用したニック・デ・フリース、2022年5月19日F1スペインGP
Courtesy Of Williams

メルセデス、F1フランスGPでニック・デ・フリースを起用…ハミルトンに代わりFP1へ

  • Published: Updated:

現役フォーミュラE王者のニック・デ・フリースが、FIA-F1世界選手権第12戦フランスGPのFP1でルイス・ハミルトンに代わってメルセデスW13のステアリングを握る事が決まった。

チーム代表を務めるトト・ウォルフはポール・リカールでの週末に先立ち「今シーズンは若手ドライバーにセッションが割り当てられており、今週末の最初のプラクティスではニックがルイスの代わりを務める。彼がどのような走りを見せるか楽しみだ」と語った。

今シーズンはF1スポーティング・レギュレーションが改定され、チームは最低年に2回、フリー走行でF1レース経験のない若手を走らせなければならない。

メルセデスによると、ハミルトンは欠場の場としてフランスでのFP1を選んだ。ジョージ・ラッセルはシーズン後半のいずれかの週末で同じ様に、若手ドライバーのためにシートを譲る予定だという。

ポール・リカール・サーキットはコース周囲に壁やグラベルがないため、クルマのコントロールを失っても、まずクラッシュする事はない。その意味では、若手起用の義務をフランスで消化するのは賢明な選択と言える。

27歳のオランダ人ドライバーがレースウィーク中にF1マシンを駆るのは今年2回目となる。

スペインGPではアレックス・アルボンに代わってウィリアムズFW44をドライブし、同じマシンを駆るレギュラードライバーのニコラス・ラティフィを1000分91秒上回る18番手タイムをマーク。存在感を見せつけた。

ウィリアムズFW44を駆るフォーミュラEチャンピオンのニック・デ・フリース、2022年5月20日F1スペインGPフリー走行1Courtesy Of Williams

ウィリアムズFW44を駆るフォーミュラEチャンピオンのニック・デ・フリース、2022年5月20日F1スペインGPフリー走行1

メルセデスは今年、”ゼロポッド”コンセプトが上手く機能せず厳しいシーズンを余儀なくされてきたが、直近4戦では4回の表彰台を獲得するなど、徐々にレッドブル及びフェラーリとの差を縮めてきている。

ウォルフによるとメルセデスは今週末のフランスGPでもW13にアップグレードを持ち込むようだ。

「W13に対する我々の理解は周回を重ねるごとに深まっており、それが開発や結果に反映されている事に勇気づけられている」とウォルフ。

「オーストリアでは更に速さを引き出せたが、それでも上位に食い込むには十分ではなかった。今週末のフランスGPを含め、コンマ数秒を追い求めるべくクルマに新たな開発をもたらし続ける必要がある」


フランスGPの舞台となるのは247通りのコースレイアウトを持ち、テストコースとして名高いポール・リカール・サーキットだ。

昨年のグランプリではマックス・フェルスタッペンが先手必勝の2ストッパー戦略でレースを制し、レッドブル・ホンダがV6ハイブリッド・ターボ時代における初の3連勝を飾る結果となった。

F1フランスGPは日本時間7月22日(金)21時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1フランスGP特集