ホンダF1、スペック3エンジン投入も仏GPで入賞1台「開発を強力に進める必要性を感じている」
223日(日)に行われたF1第8戦フランスGP決勝を終えて、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「開発を強力に進める必要性を感じている」と語り、パワーユニットの一層の改善が急務だとの認識を示した。
ホンダ勢は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが4位入賞を果たした一方で、トップ10圏内からスタートしたピエール・ガスリーは、戦略・ペース共にライバルに遅れを取りポジションダウン。11位フィニッシュに終わった。
トロロッソ勢は最後列19番手からスタートしたダニール・クビアトが14位、入賞の期待高かった11番グリッドのアレックス・アルボンが15位と後退し、2台ともノーポイントでクルマを降りた。
7位フィニッシュしたルノーのダニエル・リカルドに対してペナルティが科されたため、ガスリーが10位入賞に繰り上がったものの、ホンダ勢としては実質的に入賞1台のみという結果に終わった。
- 4位:フェルスタッペン
- 10位:ガスリー
- 14位:クビアト
- 15位:アルボン
ホンダはポール・リカール・サーキットに、今季最新型となるSpec3エンジンを投入。改良を施した内燃エンジンとターボチャージャー、そして熱エネルギーを回生するMGU-Hを、クビアトを除く全3台に搭載していた。
4位入賞を果たしたとは言え、フェルスタッペンを以てしてもフェラーリやメルセデスの背中は遥か彼方。トップチェッカーを受けたルイス・ハミルトンには34秒、3位表彰台に上がったシャルル・ルクレールには15秒差を付けられてしまった。
「今日は我々にとって苦しい戦いとなりました」リカルドへの裁定が下る前、田辺TDはレースを振り返ってこのように語った。「ですが、そんな中でもフェルスタッペン選手が力強い走りを見せ、予選で得た4位のポジションを守ってくれました。残りの3台も完走は果たしたものの、ガスリー選手、アルボン選手、クビアト選手はポイント圏外と、残念な結果に終わりました」
「今回投入したスペック3のパワーユニットについては、週末を通して問題なく機能していましたが、今日の結果を受けて一段と強力に開発を進める必要性を感じています。来週末には次のオーストリアGPが控えていますので、今回のデータの見直しを行い、早急に準備を進めていきたいと思います」
ホンダは屈指の高速コース、モンツァ・サーキットで開催される第14戦イタリアGPに、燃焼効率を向上させたスペック4エンジンを投入する計画で、これが今シーズンの大本命とみられている。