Formula E レギュレーション(2014年)
Published: Updated:
2014年9月13日よりスタートするEVカーによるレース「フォーミュラーE」の2014年のレギュレーションについてまとめてみた。
チャンピオンシップ・ポイントについて
- レースは土曜日のみのワンデイレース
- フリー走行1回(60分)、予選(90分)、決勝(60分)
- F1同様、ドライバー部門とチーム部門で選手権を争う
- ポイントは1位から10位まで順に25-18-15-12-10-8-6-4-2-1
- ファステストラップは3ポイント、ポールポジションは2ポイント
選手権のドライバー部門については、年間成績のうち成績の悪かった下位2戦を切り捨てた上で順位が決まる有効ポイント制を採用。一方チーム部門は全成績が対象。なおポイントについては順位ポイントだけでなく、予選でポールポジションを獲得すると3ポイント、決勝でファステストラップを獲得すると2ポイント追加されるシステムになっている。
レースについて
- すべて公道レース
- 決勝レースは最大で60分。フォーメーションラップは無し
- レース中最低1回のマシン交換のためのピットストップが義務
- マシン乗換えの前後ではカーナンバーを異なる色にする
- フリー走行と予選ではパワーユニットの最大出力(200kw/270bhp)を使用可
- 決勝ではパワーユニットのセーブモード(150kw/203bhp)でレースを行う
- オーバーテイク時にはプッシュ・トゥ・パスモード(180kW/243bhp)を使用可
- ファンがレースに参加することができるファンブーストを採用
- マシンのオペレーションスタッフは12名まで
予選は1グループを5台とする計4グループに分かれて行う。フリー走行のタイム順に1台ずつ走行し、アタックラップ2週を含む最大4周までの間にタイムを計測する。
ファンブーストは、レース前に行われる公式サイトとアプリのファン投票によりプッシュ・トゥ・パスを特別に使えるドライバーを選出するというもの。人気上位3人のドライバーに対してレース中1度だけ5秒間のプッシュ・トゥ・パスモードを使用することができる。つまり特別に40馬力ほどのゲインを得ることができる。投票結果は決勝レーススタートの20分前に発表される予定。
1レースを再充電なしに走り切ることができないため、レース中にピットストップを行いマシンごと乗り換えるというルールになっているのはEVカーレースならではといった感じ。
マシンについて
- 初年度はFIAが用意するマシンSRT-01によるワンメイクレース
- SRT-01はシャシー…ダラーラ、モーター…マクラーレン、バッテリー…ウィリアムズ、ギアボックス…ヒューランド、タイヤ…ミシュラン
- 0-100km/h加速性能…約3秒
- 最高速度225km(FIA既定)
- 最低重量…800kg(ドライバー含)
次年度以降はワンメイクではなく、各チームごとの独自開発マシンによりレースになる予定だそうだ。最低重量が800kgと2014年のF1の691kgと比較して100kg以上も重いのだが、なにぶんバッテリーだけで200kgもあるらしいので致し方無い。
タイヤについて
- 公式サプライヤーであるミシュラン製のみ
- 18インチの溝入り全天候型タイヤ
- 1レースウィークで合計3セットを支給
- パンクの場合を除きタイヤ交換不可
支給される3セットのタイヤのうち、2セットは新品タイヤ、もう1セットは直前のテストないしはレースで使用されたユーズドとのこと。