永遠に忘れない…F2選手権、事故死したアントワーヌ・ユベールの名を冠した賞を創設
FIA-F2選手権のブルーノ・ミッシェルCEOは12月11日、故アントワーヌ・ユベールの名を冠した新人賞、「Anthoine Hubert Award」の創設を発表した。アントワーヌ・ユベールは今年8月31日に開催されたベルギー大会での大クラッシュに巻き込まれ、22歳という若さでこの世を去った。
この表彰は若くして亡くなったフランス人ドライバーの功績を称えるもので、11日にモナコのモンテカルロで行われた授与式にて、2019年シーズン最優秀新人賞に輝いたチョウ・グアンユーに贈られた。賞は、アントワーヌの実の兄弟であるビクターの手によって手渡された。
アントワーヌ・ユベール賞の初代受賞者となったチョウ・グアンユー
チョウ・グアンユーはアントワーヌ・ユベールと同じくルノー・ドライバー・アカデミーに所属しており、F2でのデビューシーズンで表彰台5回、ポールポジション1回、フロントロー3回、ファステストラップ2回を記録。合計140ポイントでチャンピオンシップ7位に輝いた。
この賞のトロフィーには、アントワーヌ・ユベールのヘルメットに描かれていた特徴的な星のデザインと彼のサインがあしらわれ、フランス国旗の3色と共に構成されている。
ブルーノ・ミシェル最高経営責任者は、同賞の設立の経緯について次のように説明した。
「アントワーヌは永遠に我々の家族の一員だ。彼は2016年末にアブダビで行われたGP3シリーズのポストシーズンテストでパドックに加わり、2シーズンに渡ってこのカテゴリーで成功を収めた。彼はGP3の最後のチャンピオンとなったわけだが、これは本当に価値のある事だ」
「F2でのデビューシーズンでは、モナコでのレースと、ル・カステッレでのホームレースの2つで2勝を挙げた。2019年にこれを成し遂げたルーキーは彼だけだったし、今後もそれは変わらないだろう。彼はこの年のシーズンをチャンピオンシップ10位で締め括った」
「我々は彼に敬意を表すと共に、今後も彼の事を忘れないようにしたかった。そこで、アントワーヌの名にちなんだこの賞を、シーズンの最優秀ルーキーに授与することにした」
アントワーヌ・ユベール