フォード、レッドブルとエンジン契約合意…F1復帰発表へ
英「BBC」を含む複数の報道によると、2026年からのFIA-F1世界選手権参戦に関するフォードの発表がリークされた。5分ほどで撤回されたものの、イタリアのANSA通信に送られたフォードのリリースが手違いで公表された。
レッドブル・レーシングはコメントを避けているが、2月3日(金)に米国ニューヨークで行われるシーズンローンチでレッドブル・パワートレインズ(RBPT)との提携が正式発表されるものと思われる。
20世紀の産業史に輝く米ミシガン州ディアボーンの自動車メーカーはRBPTに対して資金と技術を提供し、その対価としてエンジンのネーミングライツを得る事になるようだ。
F1は100%持続可能な燃料を採用し、電動コンポーネントによる出力を現行の3倍にまで引き上げる新たなエンジンレギュレーションを2026年に導入する。フォードは次世代規定への関心を認めていた。
昨年新設されたレッドブルのエンジン開発部門、RBPTは自動車メーカーとの提携に前向きで、フォード以前はポルシェやホンダと次世代パワーユニットに関して話し合っていた。
フォードの参戦が事実となれば、RBPTを通したレッドブル・レーシング及びスクーデリア・アルファタウリとホンダとの関係は2025年末で正式に終了する事になる。
F1人気の拡大と次世代エンジン規定を背景に、F1グリッドにおけるマニュファクチャラーの数は増加傾向にある。
2026年のF1グリッドにはフェラーリ、メルセデス、アウディ、アルピーヌ/ルノーに加えて新たにフォードが加わる。またホンダがパワーユニット・サプライヤーとしてエントリーする可能性も残されており、更にはF1参戦に向けてアンドレッティと提携したキャデラック/GMの名前も取り沙汰されている。
フォードがワークスとしてF1に参戦するのは、ジャガーがフォード・コスワースV10 CR6エンジンを搭載した2004年以来。そのジャガーがF1から撤退した際、資産を引き継いでF1に参戦したのがレッドブルだった。
2022年のF1ダブルチャンピオンは今もなお、ジャガーやその前身であるスチュワートと同じくイギリスのミルトンキーンズに拠点を置いている。
F1におけるフォードの歴史は輝かしい。同社が資金を提供したコスワースDFV V8エンジンは1967年から1980年代初頭にかけて支配的な競争力を発揮。通算176勝を記録している。
フォードとの提携発表が期待されるレッドブル「RB19」のシーズンローンチは3日の日本時間22時半よりオンラインでの生配信が予定されている。