動画︰苦悩の松下信治がバルセロナで今季F2初優勝「応援してくれる人達の想いを無下にしたくなかった…」

2020年FIA-F2選手権スペインのレース1で優勝したポーズを取る松下信治copyright Formula Motorsport Limited

FIA-F2選手権第6戦スペインのレース1がバルセロナのカタルニア・サーキットで8月15日に行われ、18番グリッドの松下信治(MPモータースポーツ)が大逆転の今季初優勝を飾った。前ラウンドの角田裕毅(カーリン)に続き、2戦連続で日本人ドライバーが表彰台の頂点に立った。

そんな角田裕毅は予選6番手からの3列目スタートでポジションを上げて4位入賞。佐藤万璃音(トライデント)は15位という結果となった。2位はロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)、3位表彰台には周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)が滑り込んだ。

「まさに地獄からの天国。どんな時も諦めない、言うのは簡単だけど、この連戦の状況で、悩みに悩んでいました」と松下信治。

「でも僕には応援してくれる人たちがいて、今年僕はここでレースが出来ているので、辛い状況だからといって諦めたら全ての人の想いが無になってしまう。それだけは絶対にしたくありませんでした」

気温31℃、路面温度48℃というマシンとタイヤに厳しいコンディション中、レース1は現地午後4時45分にブラックアウトを迎えた。オープニングラップでは、マーカス・アームストロング(ART)がコースオフを喫して早くもセーフティカーが導入された。

24周目には、他車と交錯したジュリアーノ・アレジ(HWA)がスピン。コース上でストップしたため再度セーフティカーが導入され、このタイミングで多くのマシンがピットストップに動いたが、角田裕毅はステイアウトを選択してトップに浮上。ここまでで大きく巻き返していた松下信治も、絶妙のタイミングでタイヤ交換を行って3番手に浮上した。

29周目にセーフティカー走行が終わりレースが再開されると、フレッシュタイヤの後続が角田裕毅に襲いかかり、32周目のターン1で松下信治が角田裕毅を交わしてトップに躍り出た。このタイミングで今度はロイ・ニッサニー(トライデント)がバリアに激突し、3度目のセーフティカーが導入された。

セーフティカーランは35周目に終わったものの、制限時間の1時間を超えたためにリスタート後はファイナルラップとなり、タイヤが厳しい状態の角田裕毅は後続の激しいプッシュに遭い、更に2つポジションを落として5番手でフィニッシュ。ニキータ・マゼピン(ハイテック)にペナルティーが科された事で順位が一つ繰り上がり4位となった。

ポイントリーダーのカラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)は5位フィニッシュを果たして選手権首位をキープ。角田裕毅は同5位、松下信治は11位に浮上した。

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