決勝レーススタート前のグリッドで準備を進めるケビン・マグヌッセン(ハース)、2024年9月1日F1イタリアGP
Courtesy Of Haas

マグヌッセンが次戦出場停止、規定導入後初「全く意味不明」モンツァ処分を巡ってスチュワードに反発

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F1第16戦イタリアGPで科されたペナルティポイントにより、ケビン・マグヌッセン(ハース)が次戦アゼルバイジャンGPで出場停止処分を受けることになった。

日曜のレースでマグヌッセンは、2つ目のシケインでピエール・ガスリー(アルピーヌ)と接触し、その責任を問われて10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを受けた。

これにより過去12ヶ月間の累積点が12点に達したことから、ジョニー・ハーバートを含む4名の競技審判団はF1競技規則第4条2項の定めに従い、マグヌッセンのスーパーライセンスを次戦停止とする決定を下した。12点の内の9点は他のドライバーとの接触によるものだった。

グランプリ セッション 違反内容 ペナポ
サウジアラビア 決勝 アルボンと接触 3
中国 決勝 角田裕毅と接触 2
マイアミ スプリント コース外アドバンテージ 3
マイアミ 決勝 サージェントと接触 2
イタリア 決勝 ガスリーと接触 2

この規定が導入されて以降、12点に達して出場停止を受けたF1ドライバーはこれまでにいなかった。一方でFIA-F2選手権では、マハヴィール・ラグナタン、オリバー・コールドウェル、アマウリー・コルディール、そしてロイ・ニッサニーの4名が同様の規定でこれまでに出場停止を受けた。

タイムペナルティを科されたことでポジションを一つ失いはしたものの、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)に次ぐ10位入賞を果たしたモンツァでのレースを経てマグヌッセンは、ガスリーとのインシデントに関するスチュワードの決定に不満を表明した。

「自分達のレースには本当に満足しているけど、ペナルティに関してはどうなっているのか分からない」とマグヌッセンは語った。

「確かにターン4で軽く接触したけど、どちらのクルマにもダメージはなかった。何の影響もなかった。誰も何も失っていない。お互いにコーナーをミスしただけだ。レースをしているだけだ。正直、意味がわからない」

同じくレースの1周目には、マグヌッセンの僚友ニコ・ヒュルケンベルグとダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)が絡むインシデントが発生し、コース外に追いやったとしてリカルドに5秒と1点のペナルティポイント(累積3点)が科された。

この決定に触れてマグヌッセンは「リカルドとの接触でニコは、ほとんど時速300kmの速度でバリアにぶつかりそうになったけど、彼(リカルド)に科されたのは5秒だった。一方で僕は10秒だ。どうなっているのか分からない」と付け加えた。

フェラーリ次第だろうが、アゼルバイジャンでマグヌッセンの代役を務めるのは、2025年にハースからのF1デビューが決定している跳馬とハースの現リザーブドライバー、同じ週末にFIA-F2選手権への参加が予定されているオリバー・ベアマンになるものと見られる。

ベアマンはカルロス・サインツの代役として今年のサウジアラビアGPでフェラーリからF1デビューを果たし、7位フィニッシュで初戦入賞を飾った。

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