フォーメーションラップのスタートを告げたウサイン・ボルト
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F1、改定スケジュール案を公開…7月のオーストリアGPを開幕戦として12月に閉幕を計画

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F1のチェイス・ケアリー最高経営責任者(CEO)は4月27日(月)、2020年のF1カレンダーの再編状況を公開し、今シーズンは7月のオーストリアGPを開幕戦として年間15~18戦を執り行い、12月のアブダビで締め括る計画を明らかにした。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による当局の政令を受け、フランスGPのプロモーターは本日朝、6月下旬に開催予定であったフランスGPの延期を発表。ジル・ビルヌーブ・サーキットでのカナダGPに続いて、10戦目の凍結が決定したが、ケアリーCEOは今夏のシーズン開幕に向け、計画の進捗状況に自信を深めている。

発表によるとF1は、7月~9月初旬にかけて本拠地ヨーロッパでの各グランプリを行い、新たに開幕戦に位置づけられたレッドブル・リンクでのオーストリアGPは、当初のスケジュール通り7月3日~5日の週末に開催する。

9月~11月はユーラシア、アジア、アメリカの各大陸でのフライ・アウェイ戦を行い、伝統に従ってアブダビでのシーズンフィナーレを12月に予定する。シーズン全体としては15~18レースを目標に掲げる。

時期 レース開催地
7月~8月 ヨーロッパ
9月~10月 欧州 + アジア
10月~11月 アジア + アメリカ大陸
12月 中東

なお15~18戦という計画を現実に達成するためには、1イベントの日程を2日間へと短縮した上で、平日開催を含めて同一開催地での2週連続開催が不可欠と言える。7月から12月末までは24週間しかないため、隔週毎の開催では最大でも12戦しか消化できない。

既にオーストリアとイギリスが無観客レースを公言しているように、改定後カレンダーの序盤のレースは非公開イベントとして行われる見込みだが、F1はスケジュールを経るにつれて観客を入れての通常通りのイベント開催を目指していきたいとしている。

計画が予定通りに進む保証はなにもない。ケアリーCEOは「チームや他のパートナーが各国に入国して活動する際の手続きなど、現実には多くの問題を解決しなければならない。関係者の健康と安全を第一に考え、リスク及び潜在的な問題への対応策と手順に信頼が持てて初めて、前進する事ができる」として、決して楽観視してはいない。

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