
F1サンパウロGPスプリント展望:警戒レベル「危険」の嵐が接近―天気・タイヤ戦略・角田降格後のグリッド
日本時間11月8日(土)23時にスタートが予定されている2025年F1第21戦サンパウロGPのスプリント。ここでは、スターティンググリッド、予選結果からの変更点、そして予想されるタイヤ戦略と天候状況について整理する。
グリッド:角田とサインツ降格
ルイス・ハミルトン(フェラーリ)はスプリント予選中、ダブルイエローフラッグ下で減速義務を果たさなかったとして審議対象となったが、スチュワードはFIAガイドラインで推奨される最大10グリッド降格を科さず、「戒告」にとどめた。
一方、予選18番手の角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、パルクフェルメ下でフロントノーズ/ウイングを交換。ピットレーンスタートが命じられた。また、予選最下位カルロス・サインツ(ウィリアムズ)もセットアップを変更し、ピットレーンからスタートする。
以下、各ドライバーの予選結果からの変動も併せて正式スターティンググリッドを記す。
| Pos | Driver | Team | Qualifying |
|---|---|---|---|
| 1 | L.ノリス | マクラーレン | 1(-) |
| 2 | A.K.アントネッリ | メルセデス | 2(-) |
| 3 | O.ピアストリ | マクラーレン | 3(-) |
| 4 | G.ラッセル | メルセデス | 4(-) |
| 5 | F.アロンソ | アストンマーチン | 5(-) |
| 6 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 6(-) |
| 7 | L.ストロール | アストンマーチン | 7(-) |
| 8 | C.ルクレール | フェラーリ | 8(-) |
| 9 | I.ハジャー | レーシングブルズ | 9(-) |
| 10 | N.ヒュルケンベルグ | ザウバー | 10(-) |
| 11 | L.ハミルトン | フェラーリ | 11(-) |
| 12 | A.アルボン | ウィリアムズ | 12(-) |
| 13 | P.ガスリー | アルピーヌ | 13(-) |
| 14 | G.ボルトレート | ザウバー | 14(-) |
| 15 | O.ベアマン | ハース | 15(-) |
| 16 | F.コラピント | アルピーヌ | 16(-) |
| 17 | L.ローソン | レーシングブルズ | 17(-) |
| 18 | E.オコン | ハース | 19(+1) |
| PL | 角田裕毅 | レッドブル | 18 |
| PL | C.サインツ | ウィリアムズ | 20 |
レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。
タイヤ戦略:天候がすべてを左右
結局のところ、タイヤ戦略は“空模様”次第である。
現地予報では依然としてウェットレースの可能性が極めて高く、その場合、インターミディエイトまたはフルウェットでのサバイバル戦となる見込みで、ドライタイヤの選択を議論する余地はほとんどない。
ただ、もし奇跡的にドライコンディションとなった場合には、各チームの戦略が分かれる可能性がある。スプリント予選で見られた通り、ミディアムとソフトのラップタイム差はごく僅かであり、いずれも有効な選択肢となり得るためだ。
また、仮に雨が朝方までに止み、レース時点で路面が乾いていたとしても、強風によって路面温度が低下する可能性が高く、この場合、ソフトタイヤを選択するチームが増えると予想される。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
2025年F1サンパウロGPスプリントにおけるドライバー別の温存タイヤセット表、2025年11月8日インテルラゴス・サーキット
気になる天気:警報の中で迎える決戦
既報の通り、サンパウロ州には現在、激しい雷雨や暴風、そして雹(ひょう)を伴う「嵐」に対する「警報」が発令されており、執筆現時点(レース開始8時間前)で現地時間8日(土)午前10時まで継続される見通しとなっている。
ブラジル国立気象研究所は、警戒レベルを「危険」に分類。停電や建物・農作物の損壊、さらには倒木、看板・鉄塔の倒壊、道路や住宅地の冠水など、広範囲にわたる被害が発生するおそれがあるとして、住民に対し最大限の注意を呼びかけている。
- 降雨量:30〜60 mm/h または 50〜100 mm/日
- 風速:最大 60〜100 km/h の突風
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
土砂降りの雨が降りつけるインテルラゴス・サーキットのピットレーンとフェラーリのピットウォール、2024年11月2日F1サンパウロGP予選
スプリントの開始予定は現地時間の午前11時。予報では午前8時頃をピークに天候は次第に回復傾向へと向かうものの、終日にわたって降水確率が30%を下回ることはなく、スプリント開始予定時刻の降水確率は60%と高い。
つまり、「ウェットかドライか」というよりも、「実施できるのか、それとも中止・延期か」という次元の心配をするほうが適切な状況、とも言えそうだ。天候と、それに対するFIAの判断が、サンパウロGPの行方を左右する最大の要素になるだろう。
なお、午後16時以降は再び雨の可能性が高まる予報となっており、スプリントだけでなく予選も、直接的に嵐の影響を受ける可能性がある。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
雨の波乱:2016年F1ブラジルGP決勝レース