人気回復を試みるF1「 ピレリ・ホット・ラップ」開催を発表。スーパーカーと一流ドライバーでファンをおもてなし
F1を運営するリバティ・メディアは14日、「フォーミュラ1・ピレリ・ホット・ラップ(Formula 1 Pirelli Hot Laps)」と呼ばれる新しい催しを開催する事を明らかにした。全21戦で争われる今季F1グランプリの内、9つのレースの週末で特別開催される。F1のグローバル・タイヤ・パートナーを務める伊ピレリが主催し、タイヤは全て同社が提供する。
本プログラムは、F1ドライバーをはじめとするプロのレーシングドライバー達が、グランプリに招待された世界的な著名人やセレブ、そして一般の観客をスーパーカーに同乗させサーキットを走行するというもの。現在参加を表明しているメーカーは、マクラーレンとアストンマーチンの2メーカーのみだが、追って更に多くのスポーツカー・ブランドが発表される見込みとなっている。
レッドブル・レーシングとのコラボ・ハイパーカー「ヴァルキリー」が話題のアストンマーチンが提供するのは、新開発の4リッター・ツインターボV8エンジンを搭載する新型バンテージ。今季のレッドブルF1マシン「RB14」のステアリングを握るダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがドライバーを務める。
マクラーレンは、昨年3月のジュネーブ・モーターショーで発表した新型スーパーカー「720S」を提供。アストンと同じく新型4リッターツインターボを搭載し、最高速度は341kmを誇る。ステアリングを握るのはフェルナンド・アロンソ、ストフェル・バンドーンの正ドライバーの他、アンバサダーを務めるミカ・ハッキネン、リザーブのランド・ノリスが候補に上がっている。
F1の商業ディレクターを務めるショーン・ブラッチズは、本イベントの開催よってF1ファンのエクスペリエンスは更に向上するだろうとの見解を示し、低迷がささやかれるF1の人気回復に貢献するとの自信をみせる。
「レーシングドライバーが運転する誰もが夢見るような車に同乗し、F1の象徴的なレースサーキットを高速で走るという体験は、F1ファンの皆さんにとって一生に一度の特別な経験になると考えています。我々はファンを第一に考えており、”フォーミュラ1・ピレリ・ホット・ラップ”の開催はそれを達成すべく計画されました」
主催者ピレリのカーレーシング責任者を務めるマリオ・イゾラによれば、本プログラムは各グランプリレースの生の雰囲気と実際の速度を体感してもらえるよう特別に設計されたものだという。
アストンの副社長兼最高マーケティング責任者であるサイモン・スプロールは、「ピレリ・ホット・ラップ・プログラムに参加するメーカーの1社となる事に非常にエキサイトしています。アストンのファンとカスタマーの皆様に対してF1の新しい取り組みをお届けできることを嬉しく思っています」との声明を発表した。