グリッドボックスをはみ出て最前列2番グリッドに着いたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

F1:物議を経てジャンプスタート規定を変更、”4秒ライト”が指標…センサー検知は要件外に

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2024年シーズンのサウジアラビアGPで表面化した問題を受け国際自動車連盟(FIA)は、ジャンプスタートに係るF1スポーティング・レギュレーションを変更した。

サウジアラビアGPでは、スタートシグナルが出される前にランド・ノリス(マクラーレン)のクルマが明らかに動いたものの、スチュワードがペナルティを科す事はなかった。

それはF1競技規定に理由があった。ジャンプスタートについてルールは、マシンの正確な位置データをリアルタイムで送信するトランスポンダーにより判定すると定めており、視覚的に動いて見えるかどうかは裁定には何ら関係がなかった。

2019年のF1日本GPでもセバスチャン・ベッテルが同じようにスタート前に動いたものの、トランスポンダーが判定しなかったとの理由でペナルティを逃れている。

4月25日(木)にジュネーブで行われたF1委員会会合を経てFIAは、チーム承認の下、ジャンプスタートに係るF1競技規定第48条1項a)を改定した。

これによりスチュワードは今後、例えトランスポンダーが車両の動きを検知していなかったとしても、ジャンプスタートを適用する事が可能となった。

同項からはトランスポンダーに関する文言が削除され、「4秒ライトの点灯後から、全てのレッドライトが消えてスタートシグナルが出される前に移動した場合」と変更された。

F1のスタートで使われるライトパネルには左から順に、1秒ライトから5秒ライトまでの5つが並んでいる。全車がグリッドに着くと一番右側の5秒ライトから順に、4秒ライト、3秒ライト…と点灯していく。5つ全てのライトが点灯し、これが消灯、いわゆるブラックアウトになるとスタートとなる。

つまり、2つ目のライト点灯時までは動いてもOKだが、それ以降はジャンプスタート違反になるというわけだ。従来は単に「スタートシグナルが出る前」とされていた。

この変更はF1第6戦マイアミGPより有効となる。

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