F1オーストラリアGP2018、金曜フリー走行でのグリッド
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実施?それとも中止? F1オーストラリアGP「ウイルスによる更なる渡航制限の兆候はない」

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オーストラリアGPコーポレーションのアンドリュー・ウェストコットCEOは2日(月)、アルバート・パーク・サーキットで行われるF1グランプリ開催に向けた準備は着々と進んでおり、予定どおりにレースが行われる見通しだとの声明を発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、フォーミュラE選手権やMotoGPなど、世界中で多くのイベントが中止あるいは延期に追い込まれている中、2020年シーズンのF1の開幕を告げるオーストラリアGPもまた、開催が危ぶまれている。

オーストラリア連邦政府の1日付の発表によると国内の感染者数は26人(内10名はダイヤモンド・プリンセス号の関係者)との事で、日本などと比べれば抑え込みの期待が高い状況ではあるものの、入国制限などの措置によってF1関係者が現地入りできない恐れが高まっている。

オーストラリアは29日に、新型肺炎患者が急増しているイランからの入国に制限を課した。フェラーリやアルファタウリが本拠としているイタリアもイランと同じ様に感染が急速に拡大しており、仮に何らかの入国制限が発動された場合、計4チームがレースに出走できない可能性がある。

このような状況の中、ウェストコットCEOは次のように述べ、現時点では更なる渡航制限の兆しはなくイベントは予定通りに行われる見通しだと強調した。

「我々は目下、メルボルンで来週行われる25回目のレース開催に向けて準備を進めている。サーキットに関しては最終調整の段階に達しており、F1の貨物と人員が近日中に到着する。3月12日木曜のゲートオープンが楽しみだ」

「全員の健康と安全が最優先だ。オーストラリアグランプリ・コーポレーションは各イベントにおいて安全を第一に緊急時の管理体制を整えている。また、この問題に対処するために保健機関や関連当局、そして救急サービスと連携して取り組んでいる」

「我々は状況を注意深く監視し続けており、ビクトリア州当局および保険機関の衛生責任者やオーストラリア健康基本委員会を含む多くの専門家から指導を受けている。現段階ではこれ以上の渡航制限が課される兆候はなく、F1とチームは通常通りに入国できるだろう」

「F1側も昨夜、オーストラリアGPが開催される事を改めて確認した。メルボルンでF1とチームを迎え入れる事を楽しみにしている」

オーストラリアは現在イタリアに関して、医療及び介護従事者に限り、同国から入国した者に対して14日間の自己検疫を強く求めている。

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