ずらりと並ぶF1マシン、2020年F1エミリア・ロマーニャGPのパルクフェルメにて
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F1、レース開催数増にも関わらず約109億円の損失を計上…2020年第3四半期決算

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リバティメディア・コーポレーションは11月5日(木)、2020年第3四半期(7月~9月)の決算を発表した。フォーミュラ1グループ(FOG)は昨年同期の3200万ドル(約33億4,200万円)の黒字に対し、1億400万ドル(約109億円)の損失を計上した。

収益は5億9700万ドル(約627億6,300万円)に留まり、昨年同期の6億3300万ドル(約667億5,800万円)を下回った。これはレース開催数の比較で見ると非常に厳しい結果と言える。

2020年シーズンの7月~9月にはヨーロッパを中心とした7戦が開催されたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で開幕が7月にずれ込んだ今年は、同じ時期に10戦が開催されており3戦多い。しかしながらレースの多くは無観客で開催され、パドッククラブは運営中止に追い込まれた。

リバティメディアは今期のF1の業績について、開催権料・広告料・スポンサー料、そしてテレビ放映権料の減額があったと説明した。場合によっては、F1側から現地プロモーターへの支払いが発生した可能性すらある。

大幅減益の理由の1つには、チームへの支払いが昨年の同期の3億3500万ドル(約351億2,600万円)から4億4100万ドル(約456億4,000万円)へと32%も膨れ上がった点も挙げられる。

レース開催数が増えた事で日割り計算による支払いが増加し、更には新たなコンコルド契約の合意に関連して支払われた一時金が膨らんだ事が影響した。

第1四半期(1~3月)は1億3,700万ドル(約145億5,897万円)の赤字、グランプリが1つも開催されなかった第2四半期(4月~6月)の決算では、収益は僅か2,400万ドル(約25億130万円に留まっており、通期での大幅損失は避けられない見通しだ。