イモラ・サーキットを走行するアルファタウリの角田裕毅、2022年4月23日F1エミリア・ロマーニャGP FP2
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ラッセル最速、アルファタウリ浮上…一変した興味深いタイムシート / F1エミリア・ロマーニャGP《FP2》結果とダイジェスト

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F1第4戦エミリア・ロマーニャGP土曜2回目のフリー走行が現地4月22日に開催され、メルセデスのジョージ・ラッセルが1分19秒457をマークしてタイムシートのトップに立った。1000分の81秒遅れの2番手にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が、0.283秒遅れの3番手にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が並んだ。

前日の予選でポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は7番手。母国観衆を前にダブルQ1敗退を喫したアルファタウリは角田裕毅が8番手、ピエール・ガスリーが9番手と、揃ってトップ10圏内に浮上した。

上空一面に雲が垂れ込めながらも、週末2度目のプラクティスは雨に見舞われた前日とは異なり気温20℃、路面温度も30℃のドライコンディションでスタートした。セッション中の降水確率は40%と予想されたが、最後まで雨が落ちる事はなかった。

路面温度は予選時の2倍と、コースコンディションが初日金曜とは完全に異なる状況で、更には残るセッションがスプリントと決勝である事から1ラップペースに大きな意味はないないものの、それでもタイムシートの並びがガラリと変化した事は2つの意味で興味深い。

前日に苦戦していたメルセデスやアルファタウリが上位に浮上した理由の一つは路面温度の上昇だろうか。タイヤを機能させるのは遥かに容易になったはずだ。この後は更に気温が上昇する予報が出ている。

もうひとつはセットアップだ。既に予選が終わっているため、クルマはパルクフェルメ下にあるものと見なされる。つまり予選でウェット重視の構成を取ったとしても、ドライ用に変更する事はできないという事だ。スプリントと決勝を優先して雨の予選を捨てたチームはいるだろうか。あるいはその逆は…。

この後に控えるスプリントではタイヤ交換義務がない。チームがFP2で取り組むべき課題は、ドライ路面におけるソフトとミディアムでのロングランを通じてデグラデーションレベルを探り、スタートタイヤを決定する事にある。

ハードタイヤで周回を重ねたのはアストンマーチン勢のみだった。アルファタウリの2人もハードを履く瞬間があったが、皮むきのみで終えている。

ランド・ノリスが3番手を獲得するなど、予選で高い競争力を見せつけたマクラーレン勢にとっては悲惨なセッションとなった。

ダニエル・リカルドは原因不明のトラブルに見舞われ0周に終わった。エンジンやギアボックスを含む車体後方がフロアに下ろされていた事からパワーユニット関連の問題が疑われる。

更に悪いことに、ブレーキ関連に不具合が生じたためにノリスも走行僅か5周でセッションを終える事となった。修復作業に時間を要した事から油圧絡みが疑われる。

また、アルファロメオのバルテリ・ボッタスも走行叶わずセッションを終えた。ボッタスは前日の予選Q3でエキゾースト周りの不具合に見舞われコース上に停止した。この影響でモノコックを交換する事となり、1セッションを丸々棒に振る事となった。

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャ・グランプリのスプリントは日本時間4月23日(土)23時30分にスタートの時を迎える。

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:19.457 31
2 11 セルジオ・ペレス レッドブル 1:19.538 +0.081 32
3 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:19.740 +0.283 34
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:19.992 +0.535 33
5 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:20.174 +0.717 28
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:20.258 +0.801 30
7 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:20.371 +0.914 35
8 22 角田裕毅 アルファタウリ 1:20.381 +0.924 34
9 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:20.439 +0.982 36
10 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:20.498 +1.041 31
11 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:20.591 +1.134 33
12 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:20.740 +1.283 29
13 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:20.977 +1.520 28
14 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:21.149 +1.692 37
15 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:21.155 +1.698 37
16 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:21.179 +1.722 29
17 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:21.263 +1.806 30
18 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:23.821 +4.364 5

コンディション

天気曇り
気温20℃
路面温度30℃

セッション概要

グランプリ名 F1エミリア・ロマーニャGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 イモラ・サーキット
設立 1953年
全長 4909m
コーナー数 21
周回方向 反時計回り

F1エミリア・ロマーニャGP特集