F1アイフェルGP:最速タイヤ戦略と残存セット「マネジメントが決定的に重要」とピレリ
7年ぶりにカレンダーに復帰したニュルブルクリンクGPコースを舞台として、F1第11戦アイフェルGPの決勝レースが日本時間10月11日(日)21時10分にブラックアウトを迎える。60周のレースを制するのは誰なのか? ドライバー毎の残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。
公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、長いブランク、寒いコンディション、と言った不確定的要素を考慮してミドルレンジのC2(ハード/白)、C3(ミディアム/黄)、C4(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。ウェットとなればその義務も免除されるが果たして…。
決勝に向けての各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。ソフトを捨てる傾向が顕著だ。寒さが影響し、今回はソフトコンパウンドに酷いグレイニングが発生している。
ピレリが考える理論上最速のストラテジーは2ストッパーだ。ピレリはソフトタイヤでスタートして19周を走った後、ミディアムタイヤに履き替えて22周を走り、最後に再びソフトを履いて19を走り切りフィニッシュする2ストップ戦略が理想的だと考えている。ただし、タイヤの磨耗状況次第ではソフトからミディアムに繋ぐ1ストッパーの可能性もあるという。
予選終了時の気温10度、路面温度は17度と、今年一番の冷え込みとなった。明日はさらに冷え込みが強まり、雨の可能性も高い。タイヤ(特にフロント)の温度を如何に上げ、その状態を維持するかが重要で、特にセーフティカーが導入された場合は要注意だ。
ピレリのレース部門を統括するマリオ・イゾラは「2013年以来の開催という事でデータは十分ではなく多くの疑問が残されている。その1つは気候だ。更なる寒さとウエットの可能性がある。仮にドライであれば、トップ10は全車ソフトスタートとなり変数が1つ減るが、その後は完全な未知数だ。非常に寒いコンディションではグレイニングが発生しうる。明日は予測不可能なグランプリとなるだろう。タイヤマネジメントが決定的に重要だ」と語った。
2020年 F1アイフェルグランプリ決勝レースは、日本時間10月11日(日)21時10分にスタート。1周5148mのニュルブルクリンクを60周する事でチャンピオンシップを争う。