元F1代表ステファノ・ドメニカリ、最高経営責任者としてフェラーリに復帰?
混迷するスクーデリア・フェラーリのトップ人事。新たなニュースが舞い込んできた。お膝元イタリアの複数メディアによると、かつてマラネロのF1チームを率いてきたステファノ・ドメニカリが、今度は最高経営責任者として復帰する可能性があると報じた。
フェラーリは年明け早々の7日、4年間に渡ってF1チームを率いてきたマウリツィオ・アリバベーネを更迭し、後任としてマッティア・ビノットを昇格させた事を発表。権力闘争に終止符が打たれたかに思われたが、再編の動きは未だにくすぶっているようだ。
セルジオ・マルキオンネの死去に伴い、フェラーリCEOは現在ルイス・カミッレーリが務めている。伊紙によると、フェラーリのジョン・エルカーン会長は経営陣の変更を検討しており、カミッレーリの代わりにステファノ・ドメニカリを復帰させようとしているという。
ドメニカリは2014年までフェラーリのチーム代表を務め、フェルナンド・アロンソと共にタイトルまで後一歩まで肉薄したものの、成績不振の責任を問われる形で代表を辞任。その後はアウディを経て、現在は同じグループ内のランボルギーニの代表取締役を務めている。
目下F1では、レギュレーションと商業協定が抜本的に修正される2021年以降の新時代に向け、舞台裏での駆け引きが加速している。ビノットの新代表就任に際しては全体としてポジティブな評価が目立っていたものの、一部には技術屋として一筋にキャリアを歩んできたビノットの”政治力”に疑問を持つ声もあり、ミスジャッジとの批判も聞かれる。ドメニカリの復帰は、ビノットを交渉毎から開放する狙いがあると報じられている。
だが、単にそれだけであればドメニカリを執行役員などの形でマネジメントに抱え込めば良いだけの話であり、経営トップであるルイス・カミッレーリと交代させる必要はない。復帰話が事実だとすると、ドメニカリ自身が復帰の条件としてCEO就任を提示しているシナリオか、復帰の狙いがF1ではなく市販車部門にある可能性が考えられる。
アウトモビリ・ランボルギーニはドメニカリの指揮のもと、売上高を改善し続けており、2017年の世界販売台数は3815台と過去最高を記録。急激な成長を遂げている。