ポルシェのエンブレム、2020年
Courtesy Of Porsche AG

ポルシェ、依然F1を注視…レッドブルとの提携失敗を経てなお

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レッドブル・レーシングとの提携交渉が破談に終わた事で2026年の参戦計画は頓挫したものの、ポルシェは参戦を見据えて今もF1世界選手権の動向を注視している。

ドイツの高級スポーツカーメーカーは次世代パワーユニットが導入される2026年からのF1参戦を目指していたが、事前合意書への署名にも関わらずレッドブルとの交渉は土壇場で破談となった。

レッドブルはポルシェの代わりに米国の自動車大手フォードをパートナーに選び、ポルシェと同じフォルクスワーゲン・グループ傘下のアウディはザウバーと契約を結んだ。

提携の可能性があるチームはマーケットに残っておらず、ポルシェは2026年の参戦を断念した。

しかしながらポルシェは今もなお、世界最高峰の4輪モータースポーツに関心を持ち、状況を注意深く見守り続けている。

同社のモータースポーツ部門の責任者を務めるマイケル・ドライザーは英「BlackBook Motorsport」とのインタビューの中で、「モータースポーツは常に我々のブランド・アイデンティティの中核であり続けるだろう。我々は今もF1に関心を持っている」と語った。

「今後数年間、我々はポルシェ963によるWECおよびIMSAシリーズでの現在のファクトリープログラムと、フォーミュラEでのポルシェ99Xエレクトリックに集中していく」

「我々がそこで目指すのは総合優勝を賭けた争いだ。それが我々の伝統であり、主な焦点だ。それ以上の憶測についてはコメントしない」

ポルシェに代わってレッドブルを射止めたフォードのジム・ファーリーCEOは17日(水)のシーズン発表会で、2026年の新規定に対応したパワーユニット開発は「順調」であるとして、2年後の成功に大きな期待を示した。

「我々には最高のドライバーと最高のテクニカルサポートが揃っており、フォードと世界中から集まった最高の人材が彼らをサポートしている。だがミルトンキーンズのチーム、パワートレインチームは間違いなく一流だ。表彰台の頂点に立つべく我々はファーストクラスを目指す」

フォードは戦略的パートナーシップを通して同社が持つES(バッテリー)やエネルギー回生システム、ソフトウェア制御のノウハウをレッドブルに供与する。

レッドブルは昨年、マックス・フェルスタッペンが3年連続でドライバーズタイトルを獲得。シーズン最多優勝、シーズン最高勝率を大きく塗り替えるなど歴史的なシーズンを過ごした。